Avid at NAB 2019: Pro Tools 2019 プレビュー

By in Pro Mixing, オーディオ

Avidは、Connect及びNAB2019にて、Pro Tools 2019のプレビューを行なっています。この近日リリース予定のPro Toolsでは、MIDIトラック数倍増、再生中のトラック操作機能、macOS Mojave対応を含む、パワフルでパフォーマンスに優れた幾つかの新機能が追加されます。

中でも注目の機能は、Pro Tools | Ultimate上でのボイス数50%増でしょう。Pro Tools 2019では、Pro Tools | Ultimateスタンドアローン・ソフトウエアとHD Nativeシステムで、48kHz時最大同時384ボイスをサポートします(これまでは256です)。また、追加のボイス・オプションを搭載することで、HDXシステム最大拡張時と同等の768ボイスまでスケールアップさせることも可能となっています。ここでは、このボイス追加機能の詳細について、それが有効となるワークフローも含めて見ていきましょう。

 

ボイスとは何か、そしてその増加がなぜ価値があるのか?

ボイスとは、Pro Tools内で個別に再生可能なオーディオ・ストリームのことをさします。モノ・オーディオ・トラックは、ボイスを一つ使用し、ステレオ・オーディオ・トラックは二つ使用するといった形になります。対応ボイス数が多いとそれだけ同時再生(発音)できるオーディオ・トラック数が増える事になる為、より大規模なセッションを構築しながら作業可能となるのです。扱えるボイス数が増え、大規模セッションを構築可能になると、数千ものトラック数にまで膨れ上がるフィルム・コンテンツ制作時のワークフロー改善にもつながります。

 

なぜ「ボイス制限」は存在するのか?

Pro Toolsに限らず、全てのDAWには発音可能なボイス数の制限が存在します。Avidでは、それぞれのシステムの能力に応じて、より確実に再生可能となる最大ボイス数を公示しています。幾つかのDAWでは、無制限トラック(この場合ボイス数をさす)を謳っているケースもありますが、そういった場合でも、実際には使用するコンピュータのパワーに応じた限界が存在するのです。その限界点はケースによって様々ですが、真に「無制限」といった状態を作り出すことはできません。

拡張性と柔軟性

Pro Tools | Ultimate ソフトウエアとHD Nativeシステムでは、ボイス数が384まで増えたことに加え、Pro Tools | Ultimateボイスパック・オプションの追加で、システム毎に、Pro Tools|HDX最大拡張時(カード三枚)と同等の最大768ボイスまで拡張することも可能となりました。これにより、メインのスタジオで使用しているPro Tools|HDXで作業したセッションを、他のスタジオにあるHD Nativeで編集/微調整するといったことも可能となり、オーディオ・ポストプロダクション時のコラボレーション・ワークフロー時の柔軟性が一層向上します。

HDXについての特記事項

Avidでは、NAMM 2019でテクニカル・プレビューしたように、HDXに対するボイス増加も現在開発中ですが、HDXに期待されている業務基準の使用に耐えるレベルの安定性/堅牢性に到達するには、もう少しの時間を要します。

その為、直近でリリースされるPro Tools 2019で装備されるボイス増加機能は、Pro Tools | Ultimateソフトウエア及びHD Nativeシステムに対するもののみとなります。

Pro Tools | HDXは、DSPベースの決定論に基づいた堅牢性を重視した仕様により、最大768ボイス(カード毎に256ボイス)を実現し、ネイティブCPUパワーベースのシステムの宿命である、その依存性に基づいた制限への配慮を必要とせず使用することが可能です。加えて、CPUパワーを消費しないAAX DSPプラグイン、超低レーテンシー仕様、拡張可能な入出力コンフィギュレーション等の独自の価値を備えたシステムとなっています。

Pro Toolsネイティブ環境で実現された今回のボイス増により、Pro Tools Ultimateソフトウエア及びHD Nativeシステムの、HDXシステムとの共存、大規模セッション時の相互運用性がより向上されることでしょう。

Pro Tools 2019は、再生停止を行なう事なく実行できるトラック編集機能、macOS Mojave対応等、その他の機能も追加されています。さらに詳しくは、Avidの What’s New page ページをご参照ください。

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