Avid Pro Tools、『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』のサウンドを劇場スクリーンに実現

By in オーディオ

使用製品
MediaCentral™ Platform        Avid Media Composer®
Avid Pro Tools®         Avid Euphonix System 5

1990年(北米)のゲーム開始以降、ビデオゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズは、大成功を収めて熱烈なファンを獲得してきました。シリーズが劇場映画になるのは、時間の問題でした。脚本・長谷川隆、監督・野末武志による同シリーズの最新作『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』は、2016年夏公開されました。フルCGの同作品は、アーロン・ポール(Aaron Paul)、ショーン・ビーン(Sean Bean)、レーナ・ヒーディ(Lena Headey)をはじめとする数々の有名俳優が声優を務めています。

パワフルなキャラクターと設定による同映画は、息を飲むほど美しい背景と衝撃的なアクションを特徴とします。ファイナルファンタジーの世界は、レジス王が統治し、魔法とパワーを授ける聖なるクリスタルによって守る美しい魔法王国ルシスです。レジス王は、クリスタルの奪取を企てる邪悪なニフルハイム帝国から王国の安泰を守り抜くため、彼の優秀な部隊「王の剣」を招集しました。

リ・レコーディング・ミキサーの、ジェフ・ハブーシュ、トム・マークス、グレッグ・ラッセルの課題は、ビデオゲームに描かれるキャラクターを独自の方法で劇場スクリーンのキャラクターと自然に結びつけることでした。彼らはAvid Everywhere™ を採用して、メディア向けにデザインされ、業界随一のオープン性、効率性と統合性により業界の信頼を集めるプラットフォームMediaCentral® Platformで稼働するAvid Artist Suiteのオーディオ制作ツールAvid Pro Tools® を『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』の制作に活用しました。

2つの世界を別々にミキシング

Avidの最も包括的なツールとワークフロー・ソリューションを活用するメディアを作成、配信、最適化するシームレスなワークフローにより、2つの大陸にまたがる16台のAvid Media Composer® システムを展開して、24時間365日の共同編集を可能にしました。ジェフはダイアログ、グレッグは音響効果、そしてトムは、音響効果、ダイアログ、フォーリーを担当しました。日本からやってきたサウンド・スーパーバイザーの菅沼篤氏は、ミキシングを監督して、野末監督とロサンゼルス・チームを繋ぐ役割を果たしました。「この映画が他と違うのは、篤がロスにきて、全てのプリ・ダブ作業を我々と一緒に完成させ、日本に持ち帰ったプリ・ダブを音楽と最終映像に加えて、日本で監督とミックスを仕上げた点です。Pro Toolsのおかげで、シームレスに移行できただけでなく、物理的距離が障害にはならず、重要な時にも柔軟な対応が可能でした」とトムは話します。

Pro Toolsは、チーム全体のグローバルなコラボレーションを促進する触媒でした。「日本で篤のチームがPro Toolsを使って編集する音響効果とダイアログは、Technicolorに送られてミックスします。Technicolorでは、Avid System 5コンソールのEUCON™モードでプリ・ダブ作業しました。映像が変更や修正されたショットが送られてきても、プリ・ダブを調整できるようにバーチャルでミックスしました。また、監督はファイナルミックスで全体を始めて聞くことになるので、彼がプリ・ダブ段階でエレメントをコントロールできるようにしました」とトムは続けます。

「Pro Toolsプラグインを複数所有しています。オートメーションとの一貫性を保つよう努めていますが、Pro Toolsが従うデスクも1台あります」とジェフは言います。「変更して、先に進む時に、Pro Toolsではオートメーションを従わせたいので、そのデスクで行う動作、オートメーションをPro Toolsに書き込み、Pro Toolsに従わせることが、私たちの目標です。繰り返しますが、私たちの課題は、アニメーションをリアルに作り上げることです。そして、利用可能なPro Toolsプラグインを使用することで、最高のサウンドを作り上げることができます」と続けました。

Drew Webster (リレコーディング・ミックス・エンジニア)、Atsushi Suganuma (スーパーバイジング・サウンド・エディター)、Tom Marks (リレコーディング・ミキサー)、Greg P. Russell (リレコーディング・ミキサー)、Koyo Sonae (ポストプロダクション・スーパーバイザー)、Bruce Barris (サウンドエフェクト・エディター)

声を探す

ビデオゲームのキャラクターを劇場スクリーンに合わせる中で特異な課題は、それぞれのキャラクターに特有の声と全体の響きを持たせることです。「ビデオゲームの映画には、キャラクターと神がいます」とジェフは話します。「声に同様の効果をかけると、大きく、はっきりとしたパワフルな声が、スピーカーから流れ、どれも同じように聞こえはじめます。」ジェフは、声の響きに違いを作り出すためにPro Toolsを使いました。「異なるプログラムで操作、プレイしたいので、それぞれのキャラクターのサウンドを変えます。観客が映画を見る時には、みんながみんな同じトーンとサウンドにならずに、それぞれのキャラクターが独自の特徴を持ちます。」

しかし、キャラクターの声とダイアログは、様々な全体的な努力のうちの2つに過ぎませんでした。バランスを取ることについて、ジェフは次のように話します。「どんな映画でも、全てを聞くのが私のやり方です。ダイアログ、音楽、音響効果、全てを聞きたい。特定の音に邪魔されることがないよう、全てを適切なバランスにしたい。バランスが取れていないだけで、何かを除外されたくはありません。全ての言葉が聞き取れて、全てを楽しむことができるパワフルなサウンドトラックを作ることがとても重要なのです。」

『キングスグレイブ』のほぼ途切れることのないアクションも、サウンド・アーティストの課題を増やしました。「この映画には、飛空艇、爆発、武器、魔法、壮大な戦いが含まれます。シーケンスは1000トラック以上になります。サウンドがストーリーを伝えるための鍵は、音の鮮明さです。そのために、プリ・ダブではミキシングの決定を数多くしました。バーチャルでミキシングすれば、ファイナルミックスでは、必要に応じて決定を簡単に変更できると分かっていました。」

『キングスグレイブ』のサウンド・チームは、最前線で創造的なテクニックとワークフローを実践し、業界で最もインスピレーションを与え、数々の賞に輝く思想リーダー、イノベータ―、ストーリーテラーのコミュニティに属します。ミキシング・プロジェクトにおいて、ストーリーを作成し、ビジョンを具現化するために適切なツールを持つことは、とても重要だとトムは言います。「ビジュアルが変化し続けるアドベンチャーやアクション映画の成功には、チームが必要です。安定した良い音響ツールは、制作に関わる全ての者にとって重要です。そして、Pro Toolsがそれを与えてくれます。」ベテランのサウンド・チームにとって、特に変わったプロセスではありませんでしたが、映画の個々の要件は特徴的でした。アクション満載でドラマチックなビジュアルの映画が劇場スクリーンで必要とするサウンドは、Avid Pro Toolsによって実現しました。

『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』は、Blu-rayディスク版とデジタル版でもご覧いただけます。詳細は、公式HP:http://www.kingsglaivefinalfantasyxv-movie.comをご覧ください。

創ろう、繋がろう、聴かせよう。

映画/テレビ用の音楽やサウンドを制作したり、世界中のアーティスト、プロデューサー、ミキサーとコラボレーションして、Pro Toolsで素晴らしい作品を製作しましょう。

LEARN MORE