Avid S6導入事例 #24: 株式会社毎日放送

By in Pro Mixing

Installed by

1951年にラジオ放送、1959年にテレビ放送を開始した関西を代表する放送局、株式会社毎日放送。ラジオ放送はJRN/NRNのクロスネット局、テレビ放送はJNN系列の準キー局であり、ラジオ放送とテレビ放送を同一法人で行う放送局です。ICON D-Controlをいち早く導入した放送局としても知られる毎日放送は先頃、本社社屋内にあるMAルームの1つ、『4FMA』をリニューアル。長らく使われてきたデジタル・コンソールをリプレースする形で、S6を導入しました。同社制作技術局音声担当の田中聖二氏は、「リニューアルを機にPro Toolsミックスへの移行を考えていたので、新しいコンソールの選択肢は、Avid純正のコントロール・サーフェスしかありませんでした」と語ります。

「以前はデジタル・コンソールを使ってミックスしていたのですが、別日に再び作業を行うにはデジタル・コンソールとPro Toolsのファイルを保存しなければならず、それが非常に煩わしかったんです。ですので今回のリニューアルでは、最初からデジタル・コンソールを導入する考えはなく、これを機にPro Toolsミックスに移行してしまおうと思っていました。それにMAルームは常にフル稼動という状態なので、新しいデジタル・コンソールを導入するにしても、入れ替え工事やトレーニングに時間を割くことができません。しかしコントロール・サーフェスであれば、入れ替えに伴うワイヤリング工事も最低限で済みますし、中身はPro Toolsなわけですから、トレーニングを行う必要もない。唯一悩んだのはS6とS3、どちらを導入するかということくらいです(笑)」(田中氏)

株式会社毎日放送本社にある『4FMA』(大阪・茶屋町)

毎日放送『4FMA』に導入されたS6は、24フェーダー/5ノブ仕様のM40で、モニター・ディスプレイとキーボードを中心に据えたレイアウトを採用。S6は特注したというアルミ製のデスクに設置してあります。

「フェーダー数に関しては、以前のデジタル・コンソールが18フェーダーだったので、24フェーダーがいいのではないかと判断しました。ここでの作業は基本ワンマン・オペレーションなのですが、番組によっては効果さんと並んで作業することもありますから、そういった作業のことを考えると、24フェーダーがちょうどいいのかなと。構成よりも頭を悩ませたのがレイアウトで、エディット作業のときはモニター・ディスプレイとキーボードが真ん中にあった方がいいですし、ミックス作業のときはフェーダーが真ん中の方がやりやすい。どっちを取るかという感じだったのですが、やはりエディットの方が作業時間が長いので、最終的にこのレイアウトに決定しました。キーボード中心とは言っても、両サイドにフェーダーがあるわけですから、ミックスも問題なく作業できるのではないかと」(田中氏)

『4FMA』に導入されたS6。24フェーダー/5ノブ仕様のM40

作業の中心となるPro Tools | HDXはカード1枚のシステムで、他に効果担当のスタッフが使用するネイティブのPro Toolsも用意。そしてオーディオ・インターフェースは今回、2台のPro Tools | HD I/Oに追加する形で、Pro Tools | MTRXが導入されました。

「S6を導入するにあたって、モニター・コントローラーをどうするかというのが悩みどころだったのですが、Pro ToolsがDolby Atmosに対応しているのに、今さらXMONを導入するのはどうだろうと。それでROCK ON PROさんに相談した結果、Pro Tools | MTRXを導入してS6でモニター周りをコントロールするシステムがベストだろうということになったんです。Pro Tools | MTRXは、AESカードが2枚、アナログ・カードが1枚という構成で、S6の導入と同時にスピーカーも7.1.4chにしました。まだ仮設ではあるんですが、今後オブジェクト・ベースのミックスが普及するような感じがするので、我々も今のうちにハイト・スピーカーに慣れておこうと」(田中氏)

 

S6と同時に導入されたPro Tools | MTRX

既に毎日の業務でフル稼働という毎日放送のS6。田中氏はその直感的な操作性と、フェーダーをはじめとするコンポーネントの品質を高く評価しています。

「ICON D-Controlシステムと比べるとかなり進化している印象です。フェーダーの感触と動きが非常に良く、自由に並べ替えることもできますし、スピルの考え方も素晴らしい。将来的には、作業内容に合わせてS6を左右に動かせるようにしようと考えていて、そうすればディスプレイ・モジュールの波形表示の恩恵をもっと受けれるのではないかと思っています。あとは何と言ってもPro Tools | MTRXが優秀。内部のルーティングが自由自在なので、XMONでは難しかったことも問題なく対応できる。音もXMONと比べるとビックリするくらい良くなっています」(田中氏)

写真手前が毎日放送制作技術局音声担当の田中聖二氏、後方はROCK ON PROの広井敏孝氏

株式会社毎日放送

www.mbs.jp

Avid S6

S6は、モジュール式設計であり、構成されたシステムを選択するか、または独自のシステムを構築することが可能です。