Avid S6導入事例 #26:株式会社ハーフ エイチ・ピー スタジオ

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株式会社ハーフ エイチ・ピー スタジオ(東京・渋谷)は、アニメーション作品の音響制作と海外映像作品の日本語版制作を軸に、さまざまな業務を手がける老舗のプロダクション・カンパニーです。本社のある渋谷区富ヶ谷に『BOF 1 代々木公園スタジオ』、渋谷区幡ヶ谷に『BOF3 幡ヶ谷スタジオ』という2つのスタジオ棟を擁し、『BOF 1 代々木公園スタジオ』ではブースを完備したアフレコ・スタジオを2部屋、6.1chに対応したトラックダウン・スタジオを1部屋、オンライン編集室を2部屋運営。一方の『BOF3 幡ヶ谷スタジオ』は、約30人収容可能なブースを完備した大規模なアフレコ・スタジオの“STAGE G”、アナログ・コンソールを設置した5.1ch対応のアフレコ・スタジオの”STAGE 4”、トラックダウン・スタジオの”STAGE 5”、5.1ch対応のアフレコ・スタジオの”STAGE 6”という構成になっており、『BOF 1 代々木公園スタジオ』では主にアニメーション作品、『BOF3 幡ヶ谷スタジオ』では主に海外映像作品の日本語版制作を手がけています。そんなハーフ エイチ・ピー スタジオでは先頃、”STAGE 5”の全面リニューアルを実施。長らく使用されてきたICON D-ControlをS6に更新し、同時に7.1.4ch/イマーシブ・ミックスに対応したモニター・システムも設置されました。同社スタジオ事業部チーフエンジニアである手塚孝太郎氏は、「機能や外観など、さまざまな要素を踏まえてS6を選定した」と語ります。

 

「ICON D-Controlの更新となると選択肢はS6一択のような感じですが、一応他社のコントロール・サーフェースやDSPコンソールも検討しました。しかしPro Toolsとの相性を考えると、他社のコントロール・サーフェースは操作性でやはり劣ってしまいますし、DSPコンソールはこの規模の部屋には少しオーバー・スペック。営業的には“見栄えの良さ”も重要で、熟考の結果、S6を導入することに決めました。弊社では既にアフレコ・スタジオの”STAGE 6”でS6を使用しており、互換性を考えてもS6を導入するのがベストなのではないかと思ったんです」(手塚氏)

株式会社ハーフ エイチ・ピー スタジオの“SYAGE G”(東京・幡ヶ谷)

ハーフ エイチ・ピー スタジオ”STAGE 5”に導入されたS6は、24フェーダー/5ノブという構成で、特注の埋め込み型デスクに設置。かなりこだわったという特注のデスクは、周囲に台本や資料を置けるスペースが十分に確保されているのが特徴です。

 

「コンソール周りの使い勝手は作業効率に直結するので、オリジナルのデスクを特注しました。フェーダーを握りやすくするため、純正のフレームよりも若干低くなっていて、手前にはキーボード、両脇には台本や資料などを置けるのがポイントです。これだけスペースに余裕があれば、音効さんと並んで作業するときもやりやすい。各モジュールの配置は、普段の作業ではトランスポートの操作が一番多くなるので、それを基準にセンターの位置を決めました。各モジュールをこういうオリジナル・デスクに容易に組み込める点は、モジュラー設計が採用されたS6ならではの利点だと思います」(手塚氏)

“STAGE 5”に導入されたS6は、24フェーダー/5ノブという仕様で、特注のデスクに収納されている

作業の中心となるPro Toolsは、カード2枚のHDXシステムで、音効さん用にネイティブのPro Toolsも用意してあります。メインのPro Toolsは12コア/48GB RAMの新型Mac Proで使用され、オーディオ・インターフェースはS6と同時にアナログ24ch出力のPro Tools | MTRXが導入されました。Pro Tools | MTRXはS6との組み合わせで、モニター・コントローラーとしても使用されています。

 

「Pro Toolsは、最新バージョンの2020.3をインストールしていますが、新型Mac Proで問題なく使用できています。新型Mac Proで使用するPro Toolsは、動作がキビキビしていて快適ですね。ちなみに音効さん用にネイティブのPro Toolsは、Mac miniで使っているのですが、このMac miniではDolby Atmos®のHT-RMUも動かしているんです。普段の作業では2マンでのオペレートはそれほど多くないので、1台のMac miniをサブのPro ToolsとHT-RMUの両方で使う無駄のないシステムにしました」(手塚氏)

メインのPro Tools用に新型Mac Proを導入。2枚のHDXカードは、Mac Proに装着されている

新たに導入されたPro Tools | MTRX。上のMac miniは、サブのPro ToolsとDolby AtmosのHT-RMU兼用

厳選された機材をシンプルに組み合わせることで、高品位な音質と優れた作業効率を妥協なく両立させたハーフ エイチ・ピー スタジオの”STAGE 5”。イマーシブ・ミックス/Dolby Atmos Homeマスタリングにも対応した”STAGE 5”は、これからの時代の指針になりそうなプロダクション・スタジオと言えそうです。

 

「個人的には、音がしっかり分かるようになったことが一番大きいですね。本当は音が悪いのに音の分かりづらい環境で作業をしていると、その音に慣れてしまうと思うんです。そうなると良い音/悪い音の区別がつかない。やはりそれは良くないことだと思っていて、業務スタジオであるからには良い音は良い、悪い音は悪いと判断できる環境でなければならない。素晴らしいスタジオができたと満足しているので、今後はDolby Atmosの仕事も積極的に手がけていきたいですね」(手塚氏)

株式会社ハーフ エイチ・ピー スタジオの手塚孝太郎氏(写真左)、永井将矢氏(写真中央)、タックシステム株式会社の益子友成氏(写真右)

株式会社ハーフ エイチ・ピー スタジオ
( HALF H・P STUDIO CO.,LTD)

https://half-hp.co.jp

Avid S6

S6は、モジュール式設計であり、構成されたシステムを選択するか、または独自のシステムを構築することが可能です。