Avid VENUE | S6L統合プラットフォームを拡張するS6L-24C、E6L-112、Stage 32登場

By in ライブサウンド

VENUE | Profileコンソールを初めて見た時のことを覚えています。2006年6月のある土曜日、モントレー・ジャズ・フェスティバルの喧騒に包まれたジュネーブ湖畔の小さなホテルの客室でのことでした。

そのProfileコンソールの試作品は、カリフォルニアのAvidエンジニアの手を離れた世界で唯一のものでした。ヨーロッパで生まれたばかりのLive Soundチーム最年少、最も経験の浅い新入りメンバーである自分に、このトップシークレットの貴重な試作品を管理し、スイスへ届いたことを確認する役目が回ってきたのは、当然の流れでした。

全ては、世界トップのライブサウンド・エンジニアなど、特別招待したゲストに限定して、秘密裏にProfileをお披露目するためでした。Avidは、一年半前に、VENUE Live Sound Environmentを発表したばかりであり、フラッグシップのVENUE | D-Showシステムが、世界を席巻していました。業界では、小型の弟分がもうすぐ発表されるという憶測が飛び交っていました。

VENUE | Profile system

ホテルの私の部屋にあったのは、D-Showから生まれたスリムなの美しいコンソールでした。はるかに小さなサイズで、とにもかくにも大型のD-Showサーフェスと同じコントロールを全て提供する34フェーダー・サーフェス。VENUEコンソールとして馴染み深いコントロール・セクションは、スイッチ、カラー、ラベル付け、ワークフローを全て維持しながら縮小されて、迅速な操作が可能になりました。有名なマッシュルームノブもそのままです。

とある世界トップのサウンド・デザイナーが、初めて見た時の反応は忘れられません。一歩後ずさった彼は、腰に手を当て、大きな声で宣言しました。「皆さん、これが未来のミュージカルシアターの形です!」

彼は正しかったのです。

VENUE | Profileシステムは、ブロードウェイやウエストエンドの舞台で数多く使用され、世界中で無数の劇場、ホール、教会に設置されました。Profileは、ロックのコンサートおよびツアー・サウンドでは、No.1ライブサウンド・システムであり、Avidで最も成功したミキシング・コンソールになりました。

ツアーでステレオ音響を使用

ストックホルム・コンサートホール

Profileの設置面積がD-Showよりも小さかったため、劇場やホールは処理能力や音質を損なうことなく、より多くの座席を確保することができました。このサーフェスは、中継車に十分収まるほど小さく、ツアーの運搬費を削減できるほど小型で軽量でした。

トランスミックス中継車

Profileコントロール・サーフェスのレイアウトとシンプルな人間工学により、D-Show使用経験があるエンジニアたちはすぐに慣れました。D-ShowとProfileで共通のVENUEソフトウェアにより、システム間でShowファイルの移動が可能になり、既存のVENUEオペレーターは、Profileに飛びついて、数分で使い始めることができました。フェスティバルで、本番前の準備時間がわずかしかない、あるいは全く無いような環境では、これが完全に理にかなっていることを証明しました。

Glastonbury Festival

VENUEファミリーは、ひとつのプラットフォームとして作られました。いずれもFOH Rack処理エンジンへ接続するように設計されているD-ShowおよびProfileサーフェスは、互換可能でした(ホットスワップも可能)。音響会社は、既存のシステムにProfileサーフェースを加えて、2つのサイズが異なるVENUEシステムを提供することができるようになりました。

D-ShowとProfileコントロール・サーフェス

この互換性は、少ない予算の小さな筐体で、D-Showができる全てのことをProfileができるようになったということを意味します。VENUEプラットフォームの特長、スタジオ品質の音質、VENUEソフトウェア、Pro Toolsの接続性と内蔵プラグインは、Profileシステムでも保持され、Avidのライブサウンド向け統合プラットフォームへの第一歩となりました。

KormのツアーでのVENUE | S6L-32D

話は2015年、第二世代のAvidライブサウンド・プラットフォームVENUE | S6Lに飛びます。フラッグシップ・システムD-Show同様、プレミアレベルのシステムとしてデザインされたS6Lには、VENUEが確立した遺産を基に、処理能力、最新のユーザー・インターフェイスとタッチスクリーン・ワークフロー、卓越した音質という大きな進化が加えられました。

世界中で、注目度の高いツアー、教会、劇場において採用されているVENUE | S6Lは、Avidにとって、業界標準のProfileおよびSC48システムを凌駕する大きな成功を収めた製品となっています。この成功は、S6Lの特徴であるS6Lのユニークな可能性によるものです。

エンジニアリングチームとして、これらの特長を届けるサポート技術と知的財産を深く理解しています。この技術、S6Lのモジュール式アーキテクチャにより、新しいパッケージに縮小して、新製品をデザインすることができました。新製品は、プレミアムレベルのS6Lシステムと同じビルド品質、安定性、オーディオ品質、ソフトウェア、ワークフロー、機能を備えながら、新たな価格帯を実現します。これは、Avid Live Sound設計手法の核となる考え方です。Avidはこれを VENUE | S6L 統合ライブサウンド・プラットフォームと呼びます。

統合ライブサウンド・プラットフォーム戦略は、単純です: S6Lと同じコンポーネントとモジュールで構築する新しいサーフェス、エンジン、I/Oラックを導入することで、単一のハードウェアとソフトウェアのアーキテクチャを全ての新製品に活用し、S6L製品ファミリーを新たな価格帯に拡大することです。

この開発手法は、製品ファミリー全体にわたるソフトウェア、ハードウェア、ショー・ファイルの100%互換性、比類ない性能、一貫したワークフロー、優れた音質を提供する業界唯一のライブサウンド・プラットフォームを実現します。

2018年4月、Avidはこの設計手法で開発した6つの新製品を発表し、VENUE | S6L統合プラットフォームへ加えました。全ての製品は、相互にかつ既存のS6L機器と完全互換を提供します。

Profileをアップデート

2015年のS6L発表以来、ライブサウンド・エンジニア、サウンド・デザイナー、音響会社のオーナーは、Profileの後継機を待ちわびてきました。彼らへの答えが、VENUE | S6L-24Cです。以下はその理由です:

 

S6L-24Cシステムは、Profileシステムの代替になるよう設計された:

S6L-24CシステムはProfileシステム同様、洗練された人間工学によるコンパクトなコントロール・サーフェス、パワフルな処理エンジンラック、ProfileのVENUEステージラックと同じサイズ、同じ基本構成のステージラックという3つのコンポーネントで構成されています。Avidでは、S6L-24Cのシステム構成が、Profileのシステム構成とほぼ一致するようにしました。

S6L-24Cは、Profileとシステム構成だけでなく、価格も一致させました。S6L-24C-144(S6L-24Cサーフェス+ E6L-144エンジン)は、発売時のProfileと同じ価格で、はるかに高い能力と高性能なサウンド・システムを提供します。低価格のE6L-112エンジンを選択してS6L-24Cシステムの性能を限定させれば、Profileシステムよりも低予算で非常に有能なシステムを実現します。

 

S6L-24Cは、Profileが提供する重要な機能の多くを保持する:

Profile同様、S6L-24Cは、他の全S6Lシステムとの間での自由なファイル移動を可能にするVENUEソフトウェアで動作します。Pro Toolsとの深い相互運用性は、内蔵のHDXベースのプラグイン・システムと共に提供されます。S6L-24Cは、最新バージョンのWavesプラグインもサポートします。Waves SoundGridプロセッシングプラットフォームへ接続可能。ソフトウェアまたはサーフェスのノブでプラグインを自在に制御、スナップショットにこれら設定を保存/呼び出し、またWavesプラグインの設定をVENUEショーファイル内に保存することができます。

 

ProfileからS6L-24Cへは簡単に移行できる:

VENUE | S6L-24Cは、Profileから設定を読み込めます。ProfileショーファイルをUSBキーへ入れて、S6L-24Cへ読み込ますだけです。ファイルは変換ソフトは不要です。S6L-24Cは、ミキシング設定、スナップショット、チャンネル/バス構成、プラグイン、Patchbay割り当ても維持して、ファイルをそのまま受け入れます。

WavesプラグインをProfileショーファイル内に読み込み、S6L-24CシステムをSoundGridプロセッシングサーバーへ接続すると、VENUEは全てのWavesプラグインをSoundGridとVENUEソフトウェアへ自動的に読み込みます。これ以上なく簡単です。

S6LでのWaves Soundgrid

S6L-24Cは、Profileオペレーターが求める機能を提供する

VENUE | Profileが世に出てから、10年以上になります。Profileの所有者やオペレーターからは、システムの第2世代が切望され、AvidではそれらのリクエストをS6L-24Cへ直接デザインしました。以下は、主なリクエストの例です。

  • ミックスバスの増加(E6L-192は96バス、E6L-144は64バス、E6L-112は48バス)
  • 2画面でミキシング設定、スナップショットやプラグインなどを同時表示
  • Ethernet AVBおよびDanteフォーマットによるオーディオのネットワーキング接続性
  • 優れたオーディオ品質を実現する96 kHzの処理エンジン
  • iOSアプリ (VENUE | On-Stage アプリをリリース済み)

 

S6L-24Cは、S6L統合プラットフォームへ統合されて、ミッドレベルのライブサウンド・ミキシング・システムの性能水準を引き上げる:

S6L統合プラットフォームの重要なコンポーネントであるS6L-24Cは、100%のソフトウェア、ハードウェア、ショーファイル互換性により、全てのE6Lエンジン及びI/Oデバイスと連動します。これは、中間レベルの価格帯のS6L-24Cが、プレミアムレベルのS6Lシステム用に作られた機能を継承するこということです。S6L-24Cシステムのビルド品質、処理能力、ワークフロー、接続性、オーディオ品質は、大型のS6Lシステムのものと変わりません。

VENUE | S6L-24Cシステム

Avidは、VENUE | S6L-24Cコントロール・サーフェス、E6L-112エンジン、Stage 32リモートI/Oラックに加えて、VENUE 6.0ソフトウェアのリリースを大変嬉しく思います。 現在、全ての製品が出荷されており、すでにご利用いただけます。Avidは、さらなる柔軟性の強化により、新しいコンポーネントがより多くのツアー、イベント、設備の必要の全てを満たすシステム構成をお客様に提供できることを願っています。

VENUE | S6L に関する詳細は、こちらをご覧ください。また、お客様のニーズと課題に対応するパーフェクトなシステムをお探しの方は、販売代理店までお問い合わせください。

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As Director of Product Management for Live Systems and Consoles at Avid, I am one of the luckiest guys I know. Every day I wake up, go to work and design live sound consoles for the most talented, creative and driven people in the world.