Avid VENUE | S6L 導入事例 #1  株式会社artical

By in ライブサウンド

大阪に本社を置く株式会社articalは、2010年12月に設立されたPAカンパニーです。東京にも営業所を構え、現在は7名のオペレーターが在籍。ライブ・コンサートを中心に、様々なイベントの音響業務を手がけています。 そんな同社は昨年初頭、大規模な案件にも対応できる大型コンソールとして、VENUE | S6Lシステムを導入しました。それまで小〜中規模のデジタル・コンソールのみ所有していた同社にとっては、初の自前の大型コンソールということになります。articalの代表取締役である濵田正一氏は導入に際し、各社の大型コンソールを入念に比較検討したと語ります。

「ホール・ツアーのような大きな現場ですと、ヤマハ CL5ではインプットもアウトプットも足りないということが年に何回かあり、5年くらい前からより大きな規模のコンソールを導入しようと検討し始めました。条件としては、インプット/アウトプットは最低でも128ch程度あり、それと96kHz対応というのがマストでしたね。実際に現場で音を聴くと、96kHzと48kHzとはまるで違いますから。あとはプラグイン対応。プラグインによって音作りを掘り下げていけるものが良かったんです。これらの条件から、総合的にVENUE | S6Lがベストだろうと判断しました。 VENUE | S6Lに関しては、発売後間もなかったのですが、弊社はできるだけ新しいものを導入するというのを信条としているんです。単純によそよりも先に行きたいというのもありますが、早く買えばメーカーさんとも密にやり取りができる。デジタルの初物を真っ先に買うというのは怖くもあるんですが、最近は昔ほど不具合は無いですから。もちろん、新しければ良いというわけではなく、なるべく流行りそうな機材、業界のスタンダードになりそうな機材を入れるようにしています。その方が末長く使えますし、いろいろな現場で対応できますから。現在、フェスなどの大規模な現場ではVENUE Profileが主流ですが、これが今後VENUE | S6Lに置き換わっていくという読みがありました」(濵田氏)

株式会社articleが導入したVENUE | S6L。サーフェースは、32フェーダー仕様のS6L-32D

株式会社articleが導入したVENUE | S6L。サーフェースは、32フェーダー仕様のS6L-32D

articalが導入したVENUE | S6Lは、最も大規模なS6L-32Dで、エンジンはE6L-192(HDX-192は1枚装着)、ステージ・ボックスはStage 64が1台という構成。プラグインはAvid標準のものに加え、SonnoxやMcDSPのバンドルがインストールされています。

「Sonnoxのダイナミクス系は、Oxford Limiter、Oxford Inflator、Oxford Dynamicsと、すべて使えますね。変に潰れずに音が崩れないのが良いんです。ダイナミクス系に関しては、Avid標準のPro Compressorも活躍していて、今後はMcDSPのものも活用していきたいと思っています」(濵田氏)

株式会社articleが導入したVENUE | S6Lのラック。エンジンはE6L-192(HDX-192は1枚装着)、ステージ・ボックスはStage 64が1台という構成

株式会社articleが導入したVENUE | S6Lのラック。エンジンはE6L-192(HDX-192は1枚装着)、ステージ・ボックスはStage 64が1台という構成

導入から1年以上が経過し、既に多くの現場で使用されたというarticalのVENUE | S6L。濵田氏は現場での使用感として、その音の良さを一番に挙げます。   「分離やレンジの広さが想像していた以上で、もう感動するくらい良いですね。これまでデジタル・コンソールは、音に関してはアナログの方が良いけれども、便利だから使うという感じだったと思うんですが、VENUE | S6Lはアナログ卓に匹敵するサウンドだと思います。ステージ・ボックスのHAに関しては、ガツンと入力すれば太くなるという感じは無いですが、非常に素直という印象ですね。ぼくはそれがこのコンソールの良い部分だと感じているんです。アナログ・サウンドをHAでシミュレートするのではなく、音作りに関してはプラグインで行うと。ですからプラグインを使い込めば、これまで以上にミックスの幅が広がっていくのではないかと思います」(濵田氏)

VENUE | S6Lのサウンドに関しては、artical所属のサウンド・エンジニアである石附和哉氏も高く評価しています。

「昨年、モニター卓として使用したんですが、音の分離が良いのでイヤモニの中の音量を下げることができたんです。それは凄いなと思いましたね。使い勝手に関しては使っていけば慣れていくと思うんですが、音質に関してはどうしようもない。その点VENUE | S6Lは、基本の音質がしっかりしているというのは強みだと思います」(石附氏)

株式会社articleが導入したVENUE | S6L

機能面ではPro Toolsとシームレスに連携できる点が素晴らしいと語る濵田氏。スタジオでリハーサル時の演奏を収録し、後でミックスを追い込める点はVENUE | S6Lを使う大きな利点であると高く評価しています。

「AVBで接続するだけでPro Toolsへの録音/再生ができるというのは本当に便利ですね。リハーサル・スタジオで録音して一度会社に持ち帰り、静かな場所でミックスを追い込むことができる。スタジオ作業に近い感覚でライブ・ミックスを仕上げていくことができるんです。それがシンプルな結線でできるのだから言うことはありません」(濵田氏)

「ただ単にPro Toolsへの録音/再生ができるというだけでなく、VENUE | S6Lでスナップショットを設定すると、Pro Tools側にも自動でマーカーを打ってくれる。これは両者が同じメーカーならではだと思います」(石附氏)   導入後、ハウスにモニターにとフル稼動が続くarticalのVENUE | S6L。濵田氏は今後、小型のステージ・ボックスの登場に期待していると語ります。

「Stage 64はステージ側で使うには十分なステージ・ボックスなのですが、ハウス側でちょっとインプットを増やしたいというときがあるので、小型のステージ・ボックスが出てくれると便利かな思います。VENUE | S6Lは、1年以上フルに使っていますが、これまでトラブルらしいトラブルは発生したことがありません。今は本当に導入して良かったなと満足しています」(濵田氏)

株式会社articleの代表取締役である濵田正一氏(写真左)と、同社所属のサウンド・エンジニアである石附和哉氏

株式会社articleの代表取締役である濵田正一氏(写真左)と、同社所属のサウンド・エンジニアである石附和哉氏

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