あなたのマスター・サウンドはミックスより良くなっていますか?

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マスタリング中に起こる変化は、繊細にも、劇的にもなります。しかし、その変化がプラスなのか、それともマイナスなのか、どうすれば確信がもてるでしょう?

もちろん、耳でまたはLUFSメーター を使って、トラックとリファレンスのレベルを調整できます。しかし、わずか0.5デシベルでもマークを外したら、適切な比較はできません。

変化が僅かな場合には、どの周波がマスターで圧縮または拡張されたのか、または、ミックスでどの周波が顕著になったのか、目立たなくなったのか、確信がもてますか?私なら、自分に問いかけます。「このプラグインは、トラックのローエンドを上げた?だとすれば、どれくらい?」

クライアントの作品をマスタリングしている時、自分に様々な問いかけをし続けていました。クライアントが私に送ったものよりも、明確に良くなったものを返していることを確信したかったからです。そこで、Mastering The Mixでは、作業中のミックスと最終マスターの複雑な違いの識別を助けるリファレンス・プラグイン“強化版”の作成を試みました。1年間の研究と開発の結果、ここに、自信を持って REFERENCEを紹介します。

適切な比較を作る

マスタリング・セッションで、REFERENCEのインスタンスをマスタリング工程の最終プラグインとしてロードします。REFERENCEは、必ず、マスタリング・プラグインの後、しかし、スピーカーやヘッドフォン調整ソフトウェアを使用する場合は、その前に配置します。最終ミックスのバウンスをWave Transportにドラッグ&ドロップして、モードをMirrorに設定します。

ミックスのトラックの頭にマスターよりも長い無音部分がある場合、トラック間をシームレスに移動できません。トラック間をジャンプ移動した時、楽曲が途切れることなく演奏されるように、REFERENCEのAuto Alignボタンをクリックして、2トラックを完璧に調整します。

最終ステップは、Level Matchボタンをクリックして、2トラックの知覚されるラウドネスが同じになるようバランスを調整します。マスターは、ミックスよりもはるかに音量が大きくなる可能性が高く、高周波数では、ベースがしっかりし、明瞭になると誤認しやすくなります。Level Matchボタンにより、2つのトラックを適切に比べて、情報に基づきマスタリングの決定を行うことができます。

Auto Align機能が正確に機能するには、少量のデータを必要とするため、マスターはトラックの頭から再生することをお勧めします。REFERENCEは、3から10秒以内に必要な全てのデータを取り出します。

最終マスターとミックスを比べる

これで、トラックのレベルが一致し、調整されました。マスタリングがミックスのサウンドのどのように変えたか、客観的に見ることができます。ミックス内の個々の要素(キック、ベース、ボーカルなど)に1つずつ集中して、サウンドが改善されたのか、または悪化したのかを判断します。

トリニティ・ディスプレイ

REFERENCEのトリニティ・ディスプレイにより、ミックスとマスター間の違いを素早く判断することができます。トリニティ・ディスプレイは、周波数バランス、ステレオの拡がり、パンチの変化を瞬時に表示します。

ミックスやマスターをリファレンス・トラックの周波数スペクトラムに合わせようとしても、うまくいきません。これは、トラックのサウンドに数多くの変数(楽器、チューニング、パフォーマンス、サンプル等)が影響するためです。トラックとリファレンスが周波数スペクトラム上で同じに見えても、サウンドが良いとは限りません。そこで、トリニティ・ディスプレイは、独自の方法を提供します。LUFS計算の修正版を使用して、2つのトラック間の音の違いを人間の耳がどのように認識するかを特定します。

白いレベルラインは、ミックスと比べたマスターの周波数バランスを示します。レベルラインが中央線より上ならば、その周波数はマスターでより顕著です。レベルラインが中央線より下ならば、周波数はマスターで控えめです。これは、マスタリング工程が、オーディオのサウンドをいかに変えたかを正確に示す素晴らしい方法です。トリニティ・ディスプレイの任意の場所をCtrl+Clickすると、周波数帯域を追加してより詳細に表示することができます。消去するには、周波数帯域のディバイダーをCtrl+Clickします。

紫色のパンチドットは、マテリアルのダイナミックレンジが処理によってどのように変化したかを示します。パンチドットが白いレベルラインに向かって移動している場合、それらの周波数はマスターで圧縮されています。パンチドットがレベルラインから離れている場合、周波数は、マスターでよりダイナミックになっています。ドットが明るければ明るいほど、ダイナミックレンジの差は大きくなります。ドットが見えない場合、ミックスとマスターの両方の周波数帯域でダイナミックレンジは同じになります。

パンチドットにより、特定の周波数帯域に多くの圧縮を加えたかどうか、または、EQ調整によってミックスのパンチ要素が引き出されたかどうかさえも、即座にみることができます。パンチドットは、人の耳が聞き逃していたかもしれないミックスの側面を知らせてくれます。変更がプラスなのか、マイナスなのかを決めるのは、あなたの仕事です。

Pro Toolsで成功する

業界トップのツールを使って、サウンドをパワーアップ。映画/テレビ用の音楽やサウンドの制作から、世界中のアーティスト、プロデューサー、ミキサーとのコラボレーションまで自由自在です。

イギリス・ロンドンを拠点とするミュージシャン、オーディオ・エンジニア、起業家。Tiesto、David Guetta、Steve Aoki、Max Vangeli等、数多くのアーティストの作品に携わる。彼のスタジオ“Mastering The Mix”は、2016年にLEVELSというミキシングとメータリングのプラグインをリリース。Mastering The Mixは、さらに革新的な製品を2017年にリリースします。