Pro Tools | S6導入事例 #15:スタジオ ユニ

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外国映画やドキュメンタリー作品の吹き替え業務を主に手がけている東京・神楽坂のポストプロダクション・スタジオ、スタジオ ユニ。1991年に開設され、これまで多くの作品の日本語版制作を手がけてきた同スタジオは、現在映像編集室が1部屋、MAルームが3部屋という体制で業務を行なっています。

スタジオユニ

スタジオ ユニの第2MA室

先頃、主にアフレコ収録で使われる“第2MA室”をリニューアル。開設時に導入されたアナログ・コンソールをPro Tools | S6システムにリプレースしました。同スタジオのMAチーフ・エンジニアである川畑初氏は、「最終的に使い勝手を重視してPro Tools | S6システムを選定した」と語ります。

 

「新しいコンソールに関しては数年前から検討し始めました。引き続きアナログ・コンソールを導入するという案もあったのですが、今やPro Tools内でのミックスが当たり前になり、納品形態もセッション・ファイルが標準になっている。前のアナログ・コンソールも録りのときのフェーダーとモニター・セクションくらいしか使っていなかったので、使い勝手を考えればPro Tools | S6システムを導入するのがベストだろうと判断しました。いずれはこの部屋も他の部屋と同じように5.1chのダビングができるようにしたいと考えているのですが、Pro Tools | S6システムならば問題なく対応できますからね。ICONシステムを導入している他のスタジオに話を訊いても、コントロール・サーフェースでもまったく問題ないとのことだったので、Pro Tools | S6システムの導入に迷いはありませんでした」(川畑氏)

スタジオ ユニのPro Tools | S6システム。16フェーダー/5ノブ仕様のM40

スタジオ ユニのPro Tools | S6システムは、16フェーダー/5ノブ仕様のM40で、Pro Toolsは以前から使用されているカード1枚のPro Tools | HDXシステムがそのまま活用されました。オーディオ・インターフェースはPro Tools | S6システムの導入を機に、2台のPro Tools | HD I/OをPro Tools | HD MADIとDirectOut Technologies ANDIAMO 2.XT SRCの組み合わせにリプレース。映像はPro Toolsのビデオ・トラックからBlackmagic Design DeckLink 4K Proで再生されています。

 

「長らく使用してきたアナログ・コンソールから違和感なくPro Tools | S6システムに移行したかったので、タックシステムさんにお願いしてデスクを特注していただきました。外形寸法だけでなくフェーダーの高さや角度も前のアナログ・コンソールとほとんど同じで、微妙に前のめりで角度が付いているんです。またデスクの縁は、紫色のいわゆる“Avidカラー”で塗装してもらいました。ノブ・モジュールを手前に配したのは、角度を付けてしまったがために、奥に取り付けるとLEDの表示が見にくかったからです。結果的にノブ・モジュールは手前にあった方が操作しやすく、このレイアウトは正解でしたね」(川畑氏)

モニター・コントローラーとして導入されたタックシステム VMC-102

またモニター・コントローラーはタックシステム VMC-102を導入。川畑氏はVMC-102の使い勝手と音質を高く評価しています。

 

「ここでの作業は外国映画の吹き替えがメインになるので、かなりの数の出力をコントロールしなければならないんです。例えばディレクターは、スピーカーから再生される2ミックスの音を聴きながら、トークバックの前に置いてある小型スピーカーで原音をチェックしたりする。ブース側のスピーカーに送る音の切り替えもありますし、トークバックもコントロールしなければならない。これまではコンソールのモニター・セクションで、何とかパッチを駆使しながらやっていたんですが、かなり大変な作業でした。それがVMC-102によって、シンプルにできるようになったのでとても助かっています」(川畑氏)

 

吹き替え作業を中心に、フル活用されているスタジオ ユニのPro Tools | S6システム。川畑氏はPro Toolsをハンズオンでコントロールできるようになったことで、以前と比べて作業が早くなったと語ります。

 

「一番便利だなと思うのは、ノブでプラグインのパラメーターを瞬時に操作できるところ。録りのときはブース内に役者さんが20人くらいいて、入れ替わり立ち替わりに録音しなければならないんです。そして役者さんに合わせてプラグインのパラメーターを調整しなければならないんですが、そういった操作はマウスでやるよりもサーフェースでやった方が断然早いですね。プラグインの操作は、個別に行う場合はノブ・モジュール、複数トラック一気に行う場合はマスター・モジュールといった感じで使い分けています。前のアナログ・コンソールは26フェーダーだったんですが、Pro Tools | S6システムの場合はサーフェースを切り分けて使えるスピル・ゾーンといった便利な機能もあるので、フェーダー数は16本でも問題ありません。ディスプレイ・モジュールの波形表示もダビングのときに大変便利すし、総じてPro Tools | S6システムには満足しています」(川畑氏)

スタジオ ユニのMAチーフ・エンジニア、川畑初氏

スタジオ ユニのMAチーフ・エンジニア、川畑初氏

スタジオ ユニ

Pro Tools | S6

Avid Pro Tools | S6は、モジュール式設計であり、構成されたシステムを選択するか、または独自のシステムを構築することが可能です。

音響製品を中心に映像、ネットワークなどお客様の様々なニーズにお応えした、システム全般のコンサルティング・設計施工(ワイヤリング)、製品の販売を行い、アフターサポートにも力を入れています。また、多様なニーズにマッチする製品も開発し、全世界に販売しています。