Pro Tools | S6 導入事例:株式会社イクシード(東京)

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東京・神宮前の株式会社イクシードは、2000年9月に設立されたポストプロダクション・カンパニーです。協力会社である株式会社ビジョンユニバースと連携し、CMや企業VP、Webムービーなど、様々なコンテンツの映像編集/MAを手がけています。都心の一等地にある本社ビル内には、Avid DSやMedia Composerが導入された映像編集ルームと、“MA Suite”と“MA Bay”と名付けられた2部屋のMAルームが用意されています。株式会社イクシード 代表取締役の中野真佳氏によれば、ここ数年の間にWeb関係の仕事が急激に増えていると言います。

「今でもCMの仕事が一番多いんですが、ここ数年の間に商品説明のムービーなど、Webコンテンツの仕事がかなり増えました。それと最近は、映画関係の仕事を請け負うこともあり、その場合は映像編集とMAをトータル・パッケージで引き受けることがほとんどです。協力会社であるビジョンユニバースは、撮影部隊を持っているので、場合によっては撮影から絡むこともありますね」(中野氏)

 

Pro Tools | S6システムが導入された株式会社イクシードのMAルーム、“MA Suite”

そんなイクシードは昨年、“MA Suite”の機材を全面刷新。10年以上使用された大型のアナログ・コンソールをPro Tools | S6システムに入れ替えました。ビジョンユニバース所属のエンジニアである山崎博司氏は、「最近はPro Tools内部でミックスするようになっていたので、Pro Tools | S6システムへの移行は自然な成り行きだった」と語ります。

「Pro Toolsを導入して以降、アナログ・コンソールに立ち上げるのはナレーションと2ミックスくらいで、Artist Mixを使ってPro Tools内部でミックスするのが当たり前になっていたんです。それだったら、Pro Toolsが完全に統合されたPro Tools | S6システムを導入するのがベストではないかと」(山崎氏)

中野氏によれば、一応他のデジタル・コンソールやコントロール・サーフェースと検討したものの、最終的にはPro Tools | S6システムの“シンプルさ”が決め手になったとのことです。

「いろいろ出来たとしても、結局DAWはPro Toolsしか使わないわけですし、それだったらPro Tools | S6システムを導入するのが最もシンプルでいいんじゃないかと思ったんです。サポートもAvidで一元化できますしね」(中野氏)

導入されたPro Tools | S6システム。24フェーダー/9ノブ仕様のM40

イクシードの“MA Suite”に導入されたPro Tools | S6システムは、24フェーダー/9ノブ仕様のM40。核となるのは、HDXカード1枚のPro Tools | HDXシステムで、入出力はDAD AX32とPro Tools | HD I/Oという2種類のインターフェースが担います。映像の再生システムは、映像編集室でMedia Composerが使用されていることもあり、Pro Tools | Video SatelliteがMojo DXとの組み合わせで使用され、モニター・コントローラーとしてタックシステム VMC-102も導入されています。

「Pro Tools | S6システムは9ノブなので、24フェーダー仕様のM40としては、おそらくマックスの構成なのではないでしょうか。サーフェースはProducer Deskに加え、将来的な拡張にも対応できるよう1列分のブランクも確保してあります」(山崎氏)

マスター・モジュールを右端に配したレイアウトを採用

既にフル稼動されているイクシードのPro Tools | S6システム。山崎氏はその豊富なビジュアル・フィードバックによる視認性の良さを高く評価しています。

「本当に使いやすいコンソールだなと感心しているんですが、一番気に入っているのがディスプレイ・モジュールに波形が表示されるところです。ナレーションをはじめ、次の音が来るタイミングがPro Toolsの画面を見なくても分かる。これは凄く便利ですね。それとPro Toolsセッションのトラックの色がサーフェースに反映されるのがいい。今まではトラックの色分けなんかしたことがなかったんですけど、Pro Tools | S6システムを導入してから色を設定するようになりました。

それとマスター・モジュールのタッチ・スクリーンとエンコーダーで、プラグインのパラメーターを操作できるのが便利。サード・パーティーのプラグインにも対応していて、本当にコンソール内蔵のEQ/コンプのような感覚で操作することができます。

フェーダーの操作感もまったく違和感無いですし、当然ですがArtist Mixとはまったく違う。オートメーションのタッチの感触も大型コンソールと変わりません。フェーダーのレイアウトも自由に組むことができるので、左から16本のフェーダーにはPro Toolsセッションのトラックを同じ順序で並べ、センターの8本のフェーダーにはVCAをアサインして作業することが多いです。VCAフェーダーの右側にはマスター・モジュールがあるので、ワンマンでも問題無く作業することができますね」(山崎氏)

 

写真左から、ROCK ON PROの町田幸紀氏、ビジョンユニバース所属のエンジニアである田中嵩樹氏、イクシードの代表取締役である中野真佳氏、ビジョンユニバース所属のエンジニアである山崎博司氏、ROCK ON PROの前田洋介氏