Pro Tools 2019.10 新機能紹介

By in Pro Mixing, オーディオ

Pro Tools 2019 は、5月のリリースにて、MIDIトラック数倍増、トラック名一括変更、ボイス数増加、よりスムースな再生時編集、マルチシート・ライセンス対応等、クリエイターやエンジニアに役立つ新しいワークフローや機能に対応しました。そして、今回リリースされたPro Tools 2019.10では、ポストプロダクション・ユーザーにとって有意義な数多くの機能や改善が追加されていますが、その多くは他の分野のユーザーの皆様にもお役立ていただけるでしょう。早速、見ていきましょう。

 

Avid ビデオ・エンジンの強化

今回のアップグレードでは、Pro Tools 並びにPro Tools | Ultimate のビデオ・エンジンの強化が図られ4K/UHDビデオ並びにハイ・フレームレートに対応、映像に対するより精緻なオーディオ編集作業が可能となりました。また、解像度とフレームレートを、個別に設定できるようになったことにより、業界で使用される様々なビデオ・ファイル・タイプに適切に対応可能となります。これにより、既に高解像度対応となっているMedia Composerからのビデオ・ファイルのほとんどを、トランスコード等のステップを経ずに、そのまま読み込める事も大きな進歩です。加えて、H.264ビデオの再生パフォーマンスも大きく向上しています。

Dolby Atmos Production Suite向けCoreAudio対応強化

Pro Tools | Ultimate は、今回のアップグレードにより、Dolby Audio Bridgeを使用し130 CoreAudioチャンネルまで扱えるようになりました。これまでの最大32チャンネルから飛躍的な増加となっており、Dolby Atmos時の内部ミックス・ワークフローを大幅に改善しています。これによりPro Tools | Ultimate とDolby Atmos Production Suiteを使った際の、複雑なセッション構成やルーティング設定、さらには遅延補正の煩わしさから解放され、Mastering SuiteやCinema Rendererを使う際と同様のセットアップで、Dolby Atmos内部ミックスがスムースに実行可能となるのです。HDXユーザーにとっての朗報は、このアップグレードにより、HDXもDolby Audio Bridge対応となり、プレイバック・エンジンで選択するだけで、その環境下でのミックスが可能となることでしょう。

マルチ・ミックス WAV バウンス機能

Pro Tools | Ultimate のみに加えられた、もう一つの新しい機能が、複数ステムを1つのWAVファイルにインターリーブ出力可能となったことです。これはオーディオ・ポスト・エンジニアにとって、今まで苦労していた納品時のファイル統合作業から解放され時間を大幅に節約することができる重要な新機能となるでしょう。
また、この機能はNetflixを始めとするOTTベンダーへの納品を簡便化するだけでなく、別のPro Tools | Ultimateユーザーに、より確実にミックスを受け渡したい場合等にも有効です。

Netflix Post Technology Alliance

新機能やワークフロー関連ではありませんが、Pro Tools | Ultimateが、Netflix Post Technology Alliance (PTA)に参加したことも特記すべき情報でしょう。2018年に開始された、このNetflix制定のプラグラムでは、そのコンテンツを管理/制作する為のオーディオ/ビデオ・ツールに対する指標を提示しています。Netflix Post Technology Allianceロゴを掲げる製品になるということは、Netflixが制定した技術/ワークフロー要件を確実に満たしているという意味です。

Avidは、Pro Tools | Ultimateが、このプログラムに参加できることを光栄に感じており、業界最高峰の制作基準をクリアしながらプロダクションを行う、全てのオーディオ・プロフェッショナル&クリエイターを、現在、そして将来に渡ってサポートすることをコミットします。

Netflix Post Technology Alliance向けに追加されたPro Tools | Ultimateの改良点/新機能に関しては、 こちらをご参照ください。

 

いますぐアップデート

イマーシブオーディオの世界では、ポストプロダクション、音楽制作ともに、非常に多くのことが起こっているため、これらの新機能と追加 (このリリースで140を超える安定性の向上!) は、クリエイターが、より効率的にクリエイティブな制作の限界を押し広げることができるようにデザインされています。サブスクリプションが最新の場合は、Avid Linkまたは Avid.comアカウントの製品セクションからアップデートをダウンロードしてください!そして、まず、システムとOSの要件を確認することを忘れないでください!

Pro Toolsで成功する


映画/テレビ用の音楽やサウンドの制作から、世界中のアーティスト、プロデューサー、ミキサーとのコラボレーションまで自由自在。

マイアミ在住のエレクトロニック・ダンスミュージック・プロデューサーで、DJです。「フロリダのテクノ・ゴッドファーザー」と評され、Ovum、Plastic City、Nervousなどのレーベルからリリースされています。 Avid Pro Audioチームのメンバーです。