リモート・仮想化・クラウド: メディア制作のためのリモートソリューションを理解する

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制作チームは、全世界でまん延する新型コロナウイルスの影響を受け、リモートワークフローを迅速に採用することで、プロジェクトの進行を維持しながら、社会的距離のガイドラインも順守できます。しかし、制作者は、自身のニーズに最適なリモート・ポストプロダクション・ソリューションが何かを分かっているでしょうか?適切なオプションを選択いただけるように、リモート・ポストプロダクション・ソリューションの3つの主なカテゴリーの概要と、どちらのソリューションを選択するべきかアドバイスさせていただきます。

 

リモート・ポストプロダクション・ソリューションを選択する際に考慮すべきポイント

リモートでの作業方法を理解しようとする際に、最初に頭に浮かぶ質問は、「まず、何が最初に必要なのだろうか?」この質問に答えるには、規模・コラボレーション・セキュリティといった3つの重要な要素を、まず検討する必要があるでしょう。各領域においてチームの要件を決定することで、適切なソリューションへと導かれます。

例えば、主要映画に取り組んでいて、グローバルに展開したチームを抱えているような大規模なポストプロダクション企業は、効果的なコラボレーションを重視し、セキュリティの優先度も高いと思われます。 予算が少なく、従業員が10〜20人の小規模なポストプロダクションは、基本的なコラボレーション機能を備えたより簡単なソリューションで業務をこなすことができ、セキュリティの優先度はそれほど高くないでしょう。

リモートで作業するための適切なオプションを選択する際に考慮しなければならない重要な側面が何点かありますが、良いニュースとしましては、すべての方に解決策があることです。ここでは、リモート・ポストプロダクションのための上位3つのテクノロジー、それらの利点と制約、およびそれらから最も恩恵を受ける可能性が高いユーザーについてご説明します。

 

1.リモートアクセス

できるだけ迅速に業務に戻るための応急処置的なソリューションを探している場合は、リモートアクセスが適しています。このテクノロジーを活用いただくことで、リモートでデスクトップのソフトウェアを使用して、職場のコンピューターに接続できるため、以前と同じようにメディアにアクセスして編集を続けることができます。リモート・デスクトップ・テクノロジーは、仕事用コンピューターのデスクトップを自宅のコンピューターに直接ストリーミングすることで、まるでスタジオにいるかのように編集ツールを十分に使用できるようにします。また、もし限られた予算しかなく、今すぐテクノロジーに多くの費用を費やすことができない場合でも有効な手段です。

そうは言いつつも、リモート・デスクトップ・ソフトウェアを使用する前に、知っておくべきいくつかの制限があります。このソリューションは、元々自宅からファイルやEメールにアクセスする必要がある会社員向けに設計されているため、ポストプロダクションにおける専門家のニーズを考慮して作られたものではないからです。それゆえに、ポストプロダクションチームにとっては、使用する際に少しぎこちなく感じるかもしれません。リモート・デスクトップ・テクノロジーは、ビデオ編集向けに最適化したものではないため、仮想化やクラウドと比較しても、コラボレーションのサポートをしていません。また、リモート・デスクトップ・テクノロジーを使用してきちんと稼働させるために、各々の使用場所で十分なインターネット接続を確保する必要がある場合もあります。

こちらは、リモート場所からシステムやストレージにアクセスするために、シンプルで低コストのソリューションを必要とする、独立したポストプロダクション・プロや小規模なポストプロダクションに最適なオプションです。

 

2.仮想化環境

もし、スケーリングする必要があり、コラボレーションも優先事項である場合、仮想化は必要条件を満たす中間のソリューションです。仮想化は、ポストや放送施設で慣れ親しんでいる環境と非常に良く似た環境を作り出します。これは、すべてのソフトウェアを仮想マシン上で実行することで可能とし、チームの全員が同時にアクセスすることも可能になります。適切なインターネット接続環境がある場合、リモート・デスクトップ・ソフトウェアを使用するよりも、仮想化環境でより迅速に作業し、よりシームレスにメディアを再生することができます。この環境は、メディア制作用に最適化されたPCoIP接続を使用します。

制作チームは、これらの構成要素の環境を整え、大規模でより効果的かつ柔軟にコラボレーションが可能です。これは、たとえば映画の編集をしているときに、同じプロジェクトで10人のチームメンバーが同時に共同作業をする必要のある場合に便利です。また、仮想化は、コロケーションの場合、非常に良くサポートされています。つまり、チームメンバーが、ニューヨーク、カリフォルニア、または全く異なる場所にいても、より洗練された方法でどこからでも作業ができます。

ポストプロダクション企業にとって、セキュリティが懸念事項である場合は、仮想化ソリューションを検討いただくもう1つの理由になるかもしれません。すべてのメディアアセットは、今まで通りデータセンター内に格納されていますが、ポストプロダクションシステムが仮想化されているため、ストレージには追加の保護レイヤーがあるのです。仮想化は、他のITシステムと同じレベルのセキュリティを提供し、チームがリモート場所から、より安全に作業できるようにします。

こちらは、中規模から大規模の制作会社または放送局(多くの場合25人以上のチームで構成)で、リモート制作の能力を拡張する必要がある場合に最適なオプションです。

 

3.クラウド

クラウドは、効率性やコラボレーションに妥協できない制作チームにとって、最もシームレスで洗練されたオプションです。クラウドを使用することで、すべてのメディアと編集ツールをクラウドで直接利用することができます。エディターは、メディアにアクセス、再生、編集することができ、文字通り世界中のどこからでもお互いに共同作業を行うことが可能です。メディアをアーカイブし、高速で高品質なプレイバックにアクセスし、リアルタイムで編集、クラウド内のワークロードにアクセス可能です。このオプションは、強固なセキュリティも提供し、不正アクセス者やこの機に便乗したアタッカーが、メディアファイルにアクセスすることを防ぎます。

完璧なクラウドソリューションは、リモートデスクトップや仮想化されたものよりも高額となっており、適切に機能するには十分な回線容量も必要となります。ただし、長期的な投資として考えれば十分に価値があります。クラウドテクノロジーは、ビジネス継続性の心構えを強化し、プロダクションチームが、回復力を維持し、現在まさに経験しているような危機を乗り越えてリモートで作業を続けることを可能にします。クラウドを使用することで、独自のデータセンターを維持し続ける必要がなくなるため、リモートデスクトップや仮想化シナリオに必要な管理費もなくなります。

最終的にクラウドは、チームが効率的に作業できるようにし、どのような課題や混乱が生じたとしても、プロジェクトをどこからでも順調に進めることができるようにします。また、一度にすべてをクラウドに移行する必要もありません。いくつかのポストプロダクションチームは、ハイブリッドソリューションを慎重に始めるでしょう。たとえば、メディアをクラウドに保存しても、ローカルで編集を行う場合があります。その場合、クラウドのメリットを活用して、必要な作業箇所にアクセスし、運用費の予算に負担をかけることなく、クラウドが各々のニーズをどれだけ満たしているかを確認できるでしょう。

こちらは、中規模~大規模の制作会社または放送局、特にリモートの生産性とコラボレーション向けに洗練されたソリューションを必要とする、大規模なスタジオ制作またはグローバルチームを抱えている放送局に、最適なオプションです。

すべての方向けにリモート・ポストプロダクション・ソリューションがあります

ポストプロダクションチームが、急遽離れた場所から如何に業務をスムースに進める方法を見つけることに苦労しているため、今は困難なときではありますが、良いニュースとしましては、予算に関係なく、あらゆるタイプのチームに、リモート・ポストプロダクション・ソリューションがあることです。少しの調査と準備で、チームに最適なオプションを選択し、新しいリモート場所を立ち上げることが可能です。リモート業務の長期計画について考え始める準備が整ったら、選択したソリューションに基づいて、今後に向けてより強力な基盤を作成することができるでしょう。そうすれば、次回の緊急事態や危機が発生したときに、混乱を最小限に抑えられ、チームがどこにいても生産性を維持することができるでしょう。

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Rose is a freelance writer specializing in B2B technology, living at the intersection of digital culture and creativity.