VENUE 5.6ソフトウェアのS6L向け新機能

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VENUEソフトウェアのアップデートは、ユーザーからの要望を基にした改善、新機能とバグ修正を含みます。今回のVENUE 5.6リリースには、世界中のモニターエンジニアからの要望を集め、その中で最も要望の高かった機能を実装して、進化し続けるS6Lの機能リストに加えました。モニターエンジニアの仕事を容易にすることを目的とするVENUE 5.6は、確実にカスタマイズ性の高いワークフローを提供します。

S6Lシステムを所有し、Avid Advantage Elite Liveサポート契約期間中のお客様は、VENUE 5.6をAvid Accountのインストーラーからダウンロードして、無償でご利用いただけます。

それでは、VENUE 5.6のS6L向け新機能を紹介します:

  • ミュージシャン側でのコントロール - VENUE | On-Stage iOSアプリにより、モバイルデバイス上でミキシング調整可能です。
  • シンプルなキュー・ワークフロー - マトリックス・ミキサーへの入力ソースとしてモニターAおよびBを追加しました。
  • より多くのミックスへ高速アクセス - Sends on Faderワークフローを改善しました。
  • I/Oオプションを拡大 - あらゆるステージやコンソールI/Oをハードウェア・インサートに使用することができます。
  • コントロールとカスタマイズ性能を拡大 - コントロール・サーフェスおよびソフトウェア・ワークフローを幅広く強化しました。

 

VENUE | On-Stage Personal Monitor Mixing iOSアプリ

まずは、VENUEユーザーからの要望が一番多かったiOSリモートアプリから紹介します。ミュージシャンやエンジニアのほとんどがモバイルデバイスを所有する今、ミュージシャンが自分でミックスを調整できるようにすることで、モニターエンジニアの負担を軽減し、大量のハードウェアやケーブルの使用を削減します。ユーザーの要望により、全てのiOSデバイス(iOS 10以降)で動作する無料アプリを開発しました。メインのミックスのレベル、パン、ミュート調整だけでなく、Auxミックスの全てのレベル、パン調整が可能となります。この使い勝手の良いアプリで、単一のVENUE | S6L システムへ最大16ユーザーが同時に接続して、ユーザーは個々にミックスを選び調整することができます。

WiFiルーターをS6LのECx Ethernetポートに接続して、iOSデバイスをWiFiネットワークに接続し、アプリを開くだけです。接続された全てのS6Lが、接続可能なシステムとして表示されます。接続するシステムをクリックすると、システム上の使用可能なミックスがリスト表示されます。編集するミックスにタッチすると、そのミックスの全メンバー・フェーダーがスクリーンに表示されます。編集するセンドへスクロールして、上げ下げします。ステレオ・ミックス編集時には、それぞれのフェーダーの上にパンノブが表示されます。センドをパンするには、パンノブをクリックすると拡大されたパン・エンコーダーが現れます。エンコーダーの中央をクリックして、パンする方向にドラッグします。アプリの ‘Fine Mode’を使えば、小さなデバイスでも緻密にレベル変更することができます。

その他のVENUE 5.6のS6L向け機能強化

マトリックスへのモニター

入力リストが長くなるにつれて、ショーは複雑になり、エンジニアは細部やニュアンスまで逃さず対応しなければなりません。今では多くのミュージシャンがイヤモニを使用します。しかし、イヤモニは、イヤホンを通じた様々な技術担当やエンジニアからのトークバックを聴きづらくします。VENUE 5.6では、あらゆるマトリックスへの入力ソースとしてモニターバスAまたはBの追加を可能にしました。この新機能により、エンジニアは、キュー出しするものと、最大22系統(モニターAまたはBをモノ入力として使用する場合は23系統)のトークバックまたはサブミックスを自分のイヤモニのキューリストへ送ることができます。

どのようにするのでしょうか?出力タブを開き、マトリックスを選びます。マトリックス・ミキサーを選ぶと、マトリックスへの入力ソースとして最大24のソースが表示されます。マトリックス・ミキサーで入力ソースをクリックすると、コンソールで使用可能な全てのチャンネルとバスを含むドロップダウン・メニューが開きます。このリストの最後は、‘モニター’です。‘モニター’内で、ユーザーはマトリックスへのソースとしてモニターAまたはBを選択することができます。加えて、プリフェーダーがモニター・レベルのノブ/フェーダーの前、ポストフェーダーがモニター・レベル・コントロールの後となる様々なピックオフ・ポイントを提供します。マトリックス・ミックスは独立しているので、エンジニアは、モニターBプリフェーダーをモノ・マトリックス1、モニターAポストフェーダーをステレオ・マトリックス2あるいはその他のものに選び、送ることができます。これらのマトリックスにトークバックを加えるには、追加のマトリックス入力ソースとしてトークバック・チャンネルを加えて、出力を上げるだけです。マトリックス・ソースは、全て、イベント内でスナップショットしたり、アクセスできるため、エンジニアは、楽曲/スナップショット毎にトークバックを変更することができます。また、機能スイッチやGPIフットスイッチを使って、マトリックスへのトークバックをオン・オフすることも可能です。

マトリックス・ミキサーへの 入力としてモニターAまたはBを選択

MTS のSends on Faderボタン

明らかにメインのアーティストとサブのミュージシャンがいる場合、他が変更を求めても、メインのアーティストを維持したいことがしばしばあります。S6Lでは、一度のタッチで96ミックスへ瞬時にアクセスすることができます。VENUE 5.6では、ミックスをソロにすることなくSends on Faderモードに入ることも可能になりました。つまり、他のミックスをフェーダーに切替えながら、アーチストをキューリストに単独で維持することができます。MTSでSOFモードを有効にして、いずれかのAUXボタンにタッチします。これでAuxをソロにすることなくSends on Faderモードに入ることができます。他のボタンにタッチすると、新たに選択したAuxでSOFモードに直接入ります。マトリックスでもSOFは有効です。物理的なフェーダーを使って、マトリックスへの影響をコントロールすることができます。

Sends on Fader

MTSのスピル・ボタン

スピルモード等、他のフェーダーモードと同時にSOFモードを使用することができます。これにより、エンジニアは、Auxのメンバーのみ表示しながら、特定のAuxでSends on Faderに入ることができます。つまり、SOFとスピルの両モードを選択してボーカル・リバーブにタッチした場合、フェーダーはセンドに切り替わるだけでなく、ボーカルAuxのセンドが有効なフェーダーのみ表示します。

スピル時のポジション・セーフ

スピルについてですが、MTSおよびコントロール・サーフェスからスピルモードに入るには幾つかの方法があります。コンソールからスピルする場合、現状ではスピルする出力を探し、アテンションキーをダブルクリックします。これで、全出力メンバーをコンソール全体へスピルし、オリジナルの出力フェーダーを隠すことができます。スピルを終了するには、出力のアテンションキーを再度クリックするか、MLMでキャンセルをクリックする、または外部GUIでExit Spillをクリックします。VENUE 5.6では、スピル実行時にはいつでも、スピルされるマスター出力を自動的に安全に配置するオプションが追加されました。アテンションキーをダブルクリックしてスピルすると、メンバーを編集することができます。スピルを終了するには、もう一度クリックするだけです。指を上げて、ボタンを探す必要はありません。ポジション・セーフは、バンク・セーフと似ていますが、イベントからの‘Disable Bank Safe’コマンドの影響を受けません。

スピル時のポジション・セーフを有効にする

全Stageにハードウェア・インサート

Stage16サポートをS6Lに追加して以来、VENUEシステムへ追加するハードウェア・インサートとしてStage16を使えるようにしてほしいという要望があがっていました。全てのハードウェア・インサートと共にStage 16をラックに加えることを想像してみてください。Ethernetで、スネークや大規模コネクターも使わずに、ラックに付けたり、外したりできます。VENUE 5.6では、Stage16だけでなく、全てのStage I/Oがハードウェア・インサートに利用可能です。つまり、VENUE | S6Lへ接続されたStage機器は、マッチする組合せの入出力をインサートに使用することができます。パッチベイのInsertタブを開きます。接続された全てのStage機器が利用可能になっています。Stage機器をハードウェア・インサートとして使用するには、入力1と出力1、入力32と出力32のようにマッチした入出力が必要です。

Stage入出力の組合せをチャンネルのハードウェア・インサートとして接続

Simple OLED

S6LのOLEDフェーダー・パネルは、チャンネルのタイプと数、チャンネル名、入力ソース、出力先、フェーダー値など、常に多くの情報を提供してて、常に大量のデータが表示されます。ユーザーからは、簡潔版が欲しいと言う要望があがっていたため、‘Simple OLED’を用意しました。Simple OLEDは、Option>Interactionページにあるオプションです。このオプションで、OLED画面に表示される情報を簡潔にすることができます。(このオプションは、デフォルトで無効に設定されています。)Simple OLEDを有効にすると、ユーザー定義されたチャンネル名のみ表示されます。これで数々の複雑なショーもすっきりします。

Simple OLEDを有効化

Simple OLED

進化、拡大し続けるシステムと共に、VENUEソフトウェアが完成することはありません。VENUEシステムは、成長を続け常に進化しています。Avidは、お客様からの貴重なご意見とフィードバックを受け、ライブサウンドの世界を開拓していきます。

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Avid Live Sound Principal Product Designer and Product Manager