Avid S4導入事例 #39:Avid S4とPro Tools | MTRXで効率的なサウンド・デザインを作るPLUTO SOUND GROUP(プルート・サウンド・グループ)

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Q: 自己紹介をお願いします。

PLUTO SOUND GROUPのサウンド・スーパーバイザーであり、サウンド・デザイナー20年目のリー・ソンジュンです。

 

Q: PLUTO SOUND GROUPはどんなスタジオですか?

私どもPLUTO SOUND GROUPは10名のスタッフが勤務しており、映画チームと広告チームで構成されている業界歴9年目のオーディオ・ポストプロダクションです。劇場版映画とOTTコンテンツ、ドラマなどのサウンド・デザインと広告や予告編のサウンド・デザイン作業を行っています。

Q: 具体的にどのようなポスト・プロダクション作業を行っていますか?

ポスト・プロダクション(Post Production)では、撮影後に行われる編集、CG、ミキシング、DIなどの作業が行われますが、我々の方ではオーディオ・ポストプロダクションとして、サウンドを録音し、ミキシングする作業を行っています。

 

Q: スタジオのシステムはどのように構成されているでしょうか?

我々は、Avid S4システムをベースに、Pro Tools | HDXシステム、Pro Tools| HD MADIインターフェースを使用し、劇場用スピーカー、ニアフィールド・スピーカーまで連結して使用しています。

ステレオ / 5.1 Surround / 7.1.4 Dolby Atmos🄬までミキシングが可能なシステムを構築しています。

Q: ICON製品(D-Control / D-Command)と比較して、S4のどの点が良かったのでしょうか?

過去に長い期間フリーランサーとして活動し、多様な録音室でAvid製品をたくさん経験してきました。D-CommandとD-Controlも時々使用していましたし、その前にはICON Pro ControlからAvid コントロール・サーフェース等をかなり使用しましたが、常に編集ウィンドウを一緒にみながら作業しなければいけないという状況が多かったです。しかし、S4とS6の場合は、ディスプレイ・モニターに波形を一緒に表現してくれます。それにレベルメーターも多様なスケールで見ることができますし。私の作業方法は、ディスプレイ・モジュールに波形をたくさん表示する方法なので、編集ウィンドウを見なくても、ディスプレイ・モジュールだけみながらでも、十分にミキシングが可能になるという長所を持っていると思います。

 

Q: 現在のS4モジュール構成について紹介してください。

2つのチャンネル・ストリップ・モジュールと1つのマスター・モジュール、そしてジョイスティック・モジュールの全部で4ベイに16フェーダーシステムを構成して使用しています。この構成はコンパクトで実用的な配置を考えて辿り着いた結果ですね。ファイナルミキシングの際に、メインのミキサーは中央からメインユニットでコントロールし、左側のチャンネルストリップ・モジュールと右側のチャンネルストリップ・モジュールを個々のミキサーが一緒にコントロールできる、そういう効率的なシステムだと思います。実際、映画およびドラマの作業をする場合、映像編集がかなり行われています。ですので、一般のコンソールを使用すると、そういう環境の中で迅速に対応することができないのです。コンソール・オートメーション・データを、わざわざ編集しなければならない状況が多々発生するので、実質的にPro Toolsを基盤として活用している録音室ならAvidコンソールを使用した方がより効率的に作業ができると思います。

Q: Pro Tools | MTRX Studio の使用感について簡単にお話しください。

S4システムを使用しているこの部屋は、MADIインターフェースのみ使用しているため、MTRXシステムを使っていません。でも、最近、他の部屋を7.1.4 Dolby Atmosミキシングができる空間にリニューアルしました。そこにPro Tools | MTRX Studioをセットし、DaDmanを初めて使ってみました。1Uインターフェース1つで多様なイン・アウトが提供されますし、多くの機能が活用できるようになったので、私は既存の使用していたモニターコントローラー等の装備をすべて外しましたね。そうすると、この装備1つで、モニターコントロールおよびトークバック機能まで活用できるので、とても満足しています。

 

Q: S4のカスタマイジング機能は使ってみましたか?

最近ミュージカル実況を撮影して劇場上映用映画として製作された作品をミキシングしましたが、現場の実況をマルチトラックでレコーティングし、そのソースを活用して5.1チャンネルミキシングする作業でした。ミュージカル、オーケストラ、バンド、プレイバック音源、効果音そして俳優達の数多くのマイクのトラックソースがあったので、MRを事前にSTEM別にPre-Mixを進めましたが、Pre-MixをしてSTEMを減らしても相当なトラックになりました。それで、楽器をSTEM別、ボーカル別に、そしてアンサンブルも男女別に分けてチャンネルレイアリングをして、多くのレイアリングを必要なページ分作り続けながらミキシングを進めていたのですが、その作業がAvid S4を活用したおかげで作業時間も減らせて、クオリティーの高い作業結果を出せたのではと思います。

Q: S4を使用して一番記憶に残る作業はなんですか?

Netflixのオリジナルドラマの作業で、約15分程度のドラマのハイライトだったモンタージュ場面があったのですが、映画のミキシングスタイルは長いランニングタイムを何度もプレイバックしながら個別の音を一つ一つコントロールするミキシング方法をとっていますが、ドラマの場合は素早く作業しなければならないというドラマ制作システムの特性上、すべてが同時に行われる必要がありました。それで、メインミキサーはマスター・モジュールでセンターからダイアログを拾い、音楽STEMは左側にあるフェーダーにマッピング、効果音STEMは右側にあるフェーダーにマッピングさせて、3人同時に目で合図をしながら、一回で長い場面をミキシングした事が、私がこのS4を使ってきて、一番エキサイトした記憶ですね。

Dolby Atmosは、Dolby Laboratoriesの登録商標です。

Avid S4

S4は、ファイナル・ミックス・ステージで業界標準のS6のミキシング・パワーを、よりコンパクトな環境でも実現可能です。