Avid VENUE | S6L 導入事例 #08:Billboard Live TOKYO

By in ライブサウンド
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東京・六本木のランドマーク、TOKYO MIDTOWNの4階にあるBillboard Live TOKYOは、国内屈指のライブ・レストランです。オープンは2007年8月のことで、以来スティーリー・ダンやボビー・コールドウェル、スタイリスティックス、セルジオ・メンデスなど、名だたるアーティストのライブが行われてきました。ラグジュアリーで落ち着いた雰囲気と、東京の夜景を見渡せるステージ奥の眺望はBillboard Live TOKYOならではのもので、これまで延べ220万人以上の観客を動員。最近は国内のトップ・アーティストも多く出演しているBillboard Live TOKYOですが、運営元の株式会社阪神コンテンツリンクの長﨑 良太 氏によれば、ライブはすべて自社で主催しているとのことです。

 

「出演アーティストはすべて我々が選定していますし、自分たちで交渉して、ビザの取得もサポートしています。出演アーティストを自分たちで選定することによって、“Billboard Live TOKYO” というブランディングがしっかりできているのではないかなと。ずっと外国のアーティスト中心でやっていたのですが、井上陽水さんに出演していただいたのを皮切りに、国内だったらこの人というアーティストに出演していただくようになり、今では外国のアーティスト6〜7割、残りが国内のアーティストという割合になっています。それとこだわっているのが “毎日営業する” ということで、“あそこに行けば、何かおもしろいことをやっている” というイメージは大切にしています」(長﨑氏)

Billboard Live TOKYO(東京・六本木)

株式会社阪神コンテンツリンク ビルボード事業部副部長の長﨑 良太 氏

そしてオープン以来、Billboard Live TOKYOの音響を支えてきたのが、VENUE | Profileシステムです。VENUE | Profileシステムは、FOHとモニターの両方に導入され、バックヤードにはライブ・レコーディング用のPro Tools | HDシステムも設置。Billboard Live TOKYOのテクニカル・ディレクター/エンジニアである奥出 幸史 氏(サンフォニックス)は、VENUE | Profileシステムの操作性の良さを高く評価しています。

 

「VENUEに関しては、D-Showシステムが発売になったときから気になっていたのですが、Billboard Live TOKYOの機材を選定しているタイミングでVENUE | Profileシステムが発表になったんです。この施設にちょうど良いサイズ感で、Pro Toolsにレコーディングできる点も気に入り、FOHとモニターの両方に導入しました。国内でVENUE | Profileシステムを導入したのは、かなり早かったのではないかと思います。VENUE | Profileシステムで何より良かったのが操作性で、オペレーションしていて凄く楽しい卓でしたね。操作ボタンを何度も押すことなく、最低限の操作でオペレーションできるというか。Pro Toolsにそのままレコーディングできるというのも画期的で、オープンして間もなく、Pro Toolsで収録したデータをDigiDeliveryでエンジニアさんに送り、すぐにミックスしてもらってその日の夜に配信したこともありました」(奥出氏)

 

「この店をオープンして、みなさんできるだけライブ収録をしたいと思っているということに気づきました。とりあえず録ってみて、出来が良かったら商品として世に出そうと。そういう意味でもVENUE | Profileシステムの導入は正解だったと思っています」(長﨑氏)

Billboard Live TOKYOのテクニカル・ディレクター/エンジニアの奥出 幸史 氏(サンフォニックス)

そんなBillboard Live TOKYOは先頃、音響システムをリニューアル。約15年間使用されてきたVENUE | Profileシステムを、VENUE | S6Lシステムに更新しました。奥出氏は、「VENUE | Profileシステムからの流れを重視して、ほとんど悩まずに選定しました」と語ります。

 

「いくつかのメーカーのコンソールをデモして、実際に試聴したりもしたのですが、ほとんど迷いなくVENUE | S6Lシステムを選定しました。VENUE | S6Lシステムは、姉妹店のBillboard Live YOKOHAMAで既に使用しており、乗り込みのオペレーターさんにとっても同じデータでツアーを回れるというのは作業効率が良いのではないかと。ぼくらもAvidのコンソールは使い慣れていますし、それこそ “Ready to go” のコンソールというか」(奥出氏)

Billboard Live TOKYOに導入されたVENUE | S6Lシステム

Billboard Live TOKYOに導入されたVENUE | S6Lシステムは、コントロール・サーフェスが24フェーダーのVENUE | S6L-24D、プロセッシング・エンジンがVENUE | E6L-144、ステージ側のI/Oが64ch入力のStage 64という構成。VENUE | E6L-144に装着されているHDX-192 DSPカードは1枚で、ローカル入出力用のI/OとしてLocal 16も用意されています。

 

「VENUE | Profileシステムが32フェーダーでしたので、本音を言えばVENUE | S6L-32Dを導入したかったんです。Billboard Live YOKOHAMAもVENUE | S6L-32Dですしね。しかし設置スペースの関係で、24フェーダーのVENUE | S6L-24Dを選定したのですが、実際にはまったく問題ありませんでした。最初8本少ないのはどうなんだろうと思っていたのですが、VENUE | S6Lシステムはサーフェスを自由にレイアウトできるので、フェーダーを効率的に使うことができるんです」(奥出氏)

ステージ袖に設置されたI/O、Stage 64

FOHに設置されたローカル用I/O、Local 16

リニューアル工事後、すぐにフル運用が開始されたBillboard Live TOKYOのVENUE | S6Lシステム。奥出氏は、32bit浮動小数点/96kHz処理の解像度の高い音質と、VENUE | Profileシステム以上にフレキシブルになった操作性を高く評価しています。

 

「音質はもう全然違います。これまで聴こえなかった音まで聴こえるというか、それほど音量を上げなくても、各楽器の音がしっかり聴こえるんです。ここまで解像度が高いとごまかしがきかないので(笑)、これまで以上にミックスに集中しないといけないと思っています。それと操作の自由度の高さも凄いですね。本当に何でも自由に出来てしまうので、事前にしっかりカスタマイズしておくのが重要だと思っています。フェーダーの操作感は、VENUE | Profileシステムも決して悪くはなかったのですが、VENUE | S6Lシステムはさらに良くなりました。指で触れたときの “金属感” がVENUE | S6Lシステムは良いんですよ。それとVENUE | S6Lシステムは、メーターの表示が細かいのがいいですね。本当に細かいので、マニピュレーターさんからのシーケンスのレベルの違いも、“前の曲よりも6dB大きいですよ” と細かく伝えることができる。従来のコンソールですと、ざっくりとしか伝えられなかったので、これはとても気に入っています」(奥出氏)

 

また、Pro Toolsとのインテグレーションもさらに進化し、ここ数年で一気に増えてきたライブ配信に便利な機能も充実していると語ります。

 

「個人的に一番気に入っているのはAVBに対応しているところですね。コンピューターを接続するだけで、Pro Toolsを使って即座にマルチトラック収録が行える。今の時代、これだけだったら珍しいものではないかもしれませんが、VENUE | S6LシステムとPro Toolsの組み合わせですと、AVB経由でチャンネル・ネームも自動的に吸い上げてくれるんですよ。VENUE | S6Lシステムで設定した “Kick” や “Tom” といった名前が、すべてPro Toolsにも反映される。これはめちゃくちゃラクですね。また、バスからバスに、AUXからAUXに音を送れるようになったのも便利で、最近増えている配信でオーディエンスを混ぜたいという場合も、簡単にルーティングを組むことができるんです。至るところで、VENUE | Profileシステムからの進化を感じますね。海外のアーティストも、VENUE | S6Lシステムであれば何の問題もないでしょうし、このコンソールへの更新は本当に正解だったと思っています」(奥出氏)

 

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