Avid VENUE | S6L 導入事例 #04:吹田市文化会館 メイシアター

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大阪・吹田市のメイシアター(正式名称:吹田市文化会館)は、1985年に開館した多目的ホールです。同じ建物内に大ホール(1,382席)、中ホール(492~622席)、小ホール(153席)という3つのホールを擁し、レセプション・ホールやリハーサル室、練習室、会議室なども併設。阪急吹田駅から徒歩1分という立地の良さもあり、その稼働率は実に8割以上を誇ります。同ホールの運営管理を行う吹田市文化振興事業団の前川幸豊氏によれば、稼働率が高い市民ホールとして、全国から視察に来ることもあるといいます。

 

「利用料金が比較的安く、大ホールと中ホールに関しては、音響スタッフ2名、照明スタッフ2名、舞台スタッフ2名が常駐していることも稼働率の高さに繋がっているのではないかと思います。講演会で急に生演奏が入るようなことになっても、常駐スタッフだけで対応できますからね。3つのホールは、すべて多目的ホールではあるのですが、大ホールは残響を生かしたコンサートやオペラ、中ホールは演劇やミュージカルのほか、能や狂言といった古典芸能で使われることもあります。少し特殊なのが小ホールで、舞台は開館当時ブームだった人形劇を想定した造りになっているのですが、最近はシャンソンのコンサートで使われることが多く、ちょっとしたシャンソンのメッカになっているんです」(前川氏)

大阪・吹田市の吹田市文化会館『メイシアター』

1,382席の大ホール

そんなメイシアターは昨年から今年にかけて、大規模なリニューアル工事を実施。2018年の大阪府北部地震で被害を受けた大ホールを復旧するとともに、すべての施設の改修工事が行われ、今後10年を見据えた新しい市民ホールへと生まれ変わりました。もちろん音響システムも更新され、大ホールと中ホールには新しいコンソールとしてAvid VENUE | S6Lを設置。また、スピーカーやパワー・アンプなども最新鋭の機材で固められました。前川氏によれば、“音響特性の均一化”が新システムの大きなコンセプトだったといいます。

 

「以前はカラム室の中にスピーカーがあり、プロセニアム・スピーカーはシーリング内に吊り下げていたので、どうしても音の明瞭度の高い場所と聴き取りづらい場所の格差があったんです。ですので今回のリニューアルでは、音響特性をできるだけ均一にしたいと考え、プロセニアム・スピーカーを露出型で設置することにしました。また、電源周りもCEE-Formとパワコンによって200Vにも対応するなど、音響面での“基礎体力”を全面的に向上させています」(前川氏)

 

大ホールの調整室に設置されたVENUE | S6L-24D

後方のラックにマウントされたStage 32とVENUE | E6L-144

大ホールと中ホールに導入されたVENUE | S6Lの仕様はほぼ同一で、サーフェースはVENUE | S6L-24D、ミックス・エンジンはVENUE | E6L-144、ステージ・ボックスはStage 64とStage 32という構成。今回のリニューアルでホール内のデジタル回線は完全にDante/AVB対応になり、VENUE | E6L-144とパワー・アンプ/プロセッサー類はすべてDanteで接続されています。

 

「VENUE | S6Lに関しては、大阪で行われている展示会『サウンドフェスタ』で実機を見て、すごく好印象だったんです。こういう市民ホールにVENUE | S6Lのような最新鋭のコンソールがあるというのはおもしろいんじゃないかなと思い、導入を決めました。お世話になっている滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールさんにVENUE | Profileが入っていて、国内ホールでの実績があったというのも大きかったですね」(前川氏)

 

吹田市文化振興事業団の谷尾敏氏は、これまでもAvidのライブ・コンソールの使用経験があり、マン・マシン・インターフェースとなるVENUE Softwareを高く評価していたと語ります。

492~622席の中ホール

中ホールの調整室に設置されたVENUE | S6L-24D

「私は大阪・梅田のサンケイホールブリーゼでVENUE | Profileを使っていたことがあるのですが、VENUE Softwareは使い勝手が良く、非常に完成度の高いソフトウェアなんです。ソフトウェアの柔軟性によって、いろいろな使い方に対応できるというのは素晴らしいですよね」(谷尾氏)

 

大阪・北摂エリアを代表する市民ホールに常設卓として導入されたVENUE | S6L。コロナの影響もあり、本格運用はこれからとのことですが、前川氏・谷尾氏ともにそのサウンドと機能には非常に満足していると語ります。

 

「VENUE | Profileは、良くも悪くも“Profileの音”になってしまう印象があったのですが、新しいVENUE | S6Lはクセがなくなったというか、良い意味で普通の音になった感じがします。サーフェースの操作感も、スイッチ類が増えて格段に良くなりました。導入工事が終わったばかりで、まだ使い方を模索している段階なのですが、これから使いこなしていきたいと思っています」(谷尾氏)

 

「今回のリニューアルの音響面での目標だった“音響特性の均一化”はしっかり実現できたのではないかと思います。当館のような市民ホールは、ライブ・ハウスなどと比べるとイベント内容が地味というイメージがあるのか、若いスタッフがなかなか入ってきてくれません。VENUE | S6Lのような夢のある機材があるということをアピールして、若いスタッフを増やしていきたいですね」(前川氏)

写真手前左から、メイシアターの運営管理を行う公益財団法人吹田市文化振興事業団 舞台管理課長代理の前川幸豊氏、同じく舞台管理課の谷尾敏氏、写真後方左から、音響機器の納入を担当したジャトー株式会社の松尾茂氏、システム・プランニングを担当したROCK ON PROの森本憲志氏

吹田市文化会館 メイシアター

http://www.maytheater.jp/

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