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Pro Tools 2022.6 – 新機能紹介

Pro Tools 2022.6がリリースされました。 このアップデートでは、多数の新機能と拡張機能が導入されています:

 

  • Dolby Atmos の改善
    • 最適化されたADMエクスポート機能
    • Dolby Atmos® リレンダリングのオフライン・バウンス
    • インポート・セッション・データを含むADMファイルへのリンク
  • タイムコード・ビデオ・オーバーレイ
  • センド・デフォルトをユーザー設定の値に
  • MIDIワークフローの改善点
    • クオンタイズの拡張機能
    • MIDIクリップをダブルクリックして、ドック式MIDIエディタをデフォルトで開く
    • グリッド/ナッジ表示を自動的に拡張
  • Pro Tools | Sync X – スタンドアロン・モード

Dolby Atmosの改善 (Pro Tools Ultimate Studio)

Pro Tools 2022.6では、Dolby Atmosのワークフローがかなり速くなりました。Dolby Atmosのオフライン・バウンス・リレンダリング機能を導入し、ADMバウンスにかかる時間を劇的に改善し、WAV ADM BWFファイルにリンクする機能を追加しました。

 

Dolby Atmos リレンダリング

ADMを生成し、それをDolby Atmosレンダラーにインポートしてから、リレンダリングのエクスポートを個別に行う手順を踏まずに、5.1、LoRo、さらにはバイノーラル・ヘッドフォン・ミックスなどのチャネルベースのミックスをすばやく生成できるようになりました。これは、レビュー用の一時的なミックスを作成する場合に便利です。さらに、バウンスする際、リレンダリングとADMファイルの両方を同時に生成できます。両方のプロセスが同時に行われるため、エクスポートのプロセスで最も時間がかかる部分の一つであるパン・オートメーションを全て分析し再利用しながらDolby Atmosミックスに変換することができるようになるので、エクスポートにかかる時間への影響は最小限です。さらに、エクスポート・プロセス自体のパフォーマンスも大幅に向上しました。プロセスの概要については、このビデオをご覧ください:

2022.6では、複合ベッドで構成されるミックスのエクスポートをサポートするための、より高度な機能も導入されています。さまざまなグループ(ダイアログ、音楽、FXなど)に複数のサブミックスがあり、それらのミックスが最終的に組み合わされて1つのベッドに送られる場合、以前は構成された個々の要素のみを含むリレンダリングを生成することはできませんでした。これは、信号がレンダラーに到着する時点では、サブミックスが既に一緒にミックスされてしまっているからです。今回のリリースでは、各Dolby Atmosグループが同じアウトプットとベッドの割り当てにマッピングされている場合、それぞれを異なるバスに割り当てることができるようになりました。これにより、Pro Toolsはエクスポート時に、出力段階でマージされる前に、任意の信号をオフにすることが可能となり、レンダラーに送られる各ベッドに必要な入力のみを利用しながら、グループ毎にそれぞれのベッドを関連させることが可能となります。

インポート・セッション・データを含むADMファイルへのリンク

今回のリリースでは、セッション・インポート時にWAV ADM BWFファイルにリンクする機能を追加しました。プレビュー用にADMファイルを開いたり、すばやく編集して再エクスポートしたりするだけの場合、新しいメディアをトランスコードするよりもはるかに効率的です。但し、リンクされたADMファイルをリアルタイムでインターリーブ解除すると、ディスクとCPUに負担がかかる場合がある為、ワークフローによっては、これまで通りトランスコードして作業した方が良い場合もありますので、ケースに応じて使い分けてください。

 

タイムコード・オーバーレイ (Pro Tools Ultimateのみ)

タイムコードがビデオ・ウィンドウまたはハードウェア・クライアント・モニターに表示されるようになりました。これにより、制作者やエンジニアが映像を操作するときにセッションの位置を簡単に確認できます。こちらのビデオをご覧ください:

タイムコードは、バウンスされたQuickTimeファイルに含めることもできるので、レビュー用にファイルを渡し、ミックスの特定の部分について話し合う際に役立ちます。

タイムコードの設定は簡単です。複数のプリセット位置を使用して画面の周囲に映像を配置し、サイズ、テキストの色(黒または白)、および背景の不透明度を変更できます。有効な状態かどうかは見てすぐにわかる上、ビデオ・トラックから直接簡単に表示および変更でき、有効化ボタンをクリックするだけで設定をすぐに呼び出せます。

 

センド・デフォルトをユーザー設定の値に

ワークフローにおいて、小さな事々が、時折大きな変化に導くことがあります。以前は、初期設定を使用して、新しいセンドがユニティー・ゲインか-∞で作成されるかを決定できました。センドを追加するときにすぐに試聴できるのは良いですが、ユニティー・ゲインだと大きすぎるケースもあります。今回のアップデイトでは、新しいセンドが作成されるときに使用されるレベルを任意に設定できるようになりました。

 

MIDIワークフローの改善点

クオンタイズの改善点

Pro Toolsにはすでに強力なMIDIクオンタイズ機能がありますが、Pro Tools 2022.6に追加された機能により、さらにすばやく使いやすくなりました。以前のPro Toolsバージョンでは、クオンタイズ値を変更する毎、[イベント操作]>[クオンタイズ]を開き、クオンタイズ・グリッドメニューから任意の値を手動で選択する必要がありました。クオンタイズ・グリッドを頻繁に変更する場合、これは面倒です。

Pro Tools 2022.6の新しい改善により、クオンタイズのワークフローがより能率化されました。 クオンタイズ・グリッドのドロップダウンメニューから「小節|拍グリッドに従う」を選ぶと、タイムライン・グリッドをクオンタイズ値として使用でき、MIDIノートは現在使用している小節|拍グリッド解像度にクオンタイズされます。また、新しいショートカット Command + Option + 0(Mac)、または Ctrl + Alt + 0(Windows)を使用して、クオンタイズ操作をトリガーできます。タイムラインのグリッド線は、ノートが移動する場所の視覚的なガイドとして機能するため、これは直感的に使える方法です。

グリッドはショートカット(Shift + /+)を使用して変更することもできるため、クオンタイズ値を変更してから、マウスを使用せずにクオンタイズすることができます。

 

Pro Toolsには、タイムラインでMIDIを操作できる3つの主要な場所があります:編集ウィンドウのタイムライン、ドック式MIDIエディタ、およびMIDIエディタ・ウィンドウです。これらは、それぞれ独自のグリッド設定を行えます。「小節|拍グリッドに従う」は、現在使用しているウィンドウの小節|拍グリッド値を使用します。MIDIエディタ・ウィンドウで作業している場合、クオンタイズはMIDIエディタ・ウィンドウのグリッドを使用します。編集ウィンドウのタイムラインで作業している場合、クオンタイズはそのグリッドを使用します。

編集ウィンドウのタイムライン

ドック式MIDIエディタ

MIDIエディタ・ウィンドウ

Pro Toolsのクオンタイズ機能は、グリッドに正確にクオンタイズする以上のことができることに留意してください。 強さ、スウィング、オフセットなどを設定して、希望どおりの結果を得ることができます。これらの追加パラメータはすべて、「小節|拍グリッドに従う」オプションとショートカット・コマンドを使用するときに適用されます。

MIDIに適用されるPro Toolsクオンタイズに加えて、エラスティック・オーディオ・イベントでも使用できます。

MIDIクリップをダブルクリックして、ドック式されたMIDIエディタをデフォルトで開く

 

細かいMIDI編集は、Pro Tools内のいくつかの場所で行うことができます。その1つは、編集ウィンドウの下部で開くことができる、ドック式MIDIエディタです。Pro Tools 2022.6では、MIDIクリップを編集ウィンドウでダブルクリックすると、ドック式MIDIエディタが開くように設定できるオプションが、初期設定に追加されました。

これは1つのメインウィンドウだけで作業する場合に使用するオプションです。この画面構成では、編集タイムラインは主にMIDIクリップのナビゲートと選択に使用し、ドック式MIDIエディタでは詳細なMIDI編集を行うことができます。ウィンドウが少ないと、作業により集中することができるでしょう。ドック式MIDIエディタを閉じるには、ショートカットの Control + Option + Shift + =(Mac)、または Start + Alt + Shift + = (Windows)を使用します。このショートカットで、ドック式MIDIエディタを開くこともできます。

 

グリッド/ナッジ表示を自動的に拡張

以前のPro Toolsバージョンでは、MIDIエディタ(ドック式およびウィンドウ)には、グリッド/ナッジ表示を単一のユニット、つまりどちらかのみを表示するツールバー・オプションがありました。しかし、実際には多くのワークフローで両方の値が同時に必要となる場合があります。Pro Tools 2022.6では、グリッド値またはナッジ値のいずれかを表示するか、スペースがある場合は自動的に表示が拡張され、両方の値を同時に表示するようになりました。

Pro Tools | Sync X スタンドアロン・モード

Pro Tools 2022.6リリースに含まれるファームウェア・アップデートにより、Pro Tools | Sync Xにスタンドアロン・モードが追加され、Pro Toolsが起動および接続されていないときに自動的にアクセスできるようになりました。スタンドアロン・モードで変更を加えた場合、Pro Toolsの起動時にセッションで変更を反映できます。

スタンドアロン・モードでは、Sync Xのフロントパネルのディスプレイの右側にある矢印ボタンで個々のメニュー項目を選べるため、デバイスを使用して受信タイムコードを生成または変換し、接続されているすべてのデバイスのマスタークロックとして機能できます。メニュー項目を選択するには、Action (アクション) ボタンを押します。スタンドアロン・モードは、Sync Xのフロントパネルから完全に操作することができます。

 

利用方法

Pro Tools 2022.6は、有効なサブスクリプションまたは永続版ソフトウェア・アップデート+サポートプランをお持ちのすべてのPro Toolsユーザーにご利用いただけます。Avid Link、もしくはAvidアカウントから更新することができます。Pro Toolsのソフトウェア・アップデート + サポートプランを更新する必要がある場合、または最新バージョンを入手したい場合は、こちらをご覧ください。また、Pro Toolsを初めて使用する場合は、30日間の無料トライアルで最新バージョンを試すことができます。このリリースの詳細については、Avidアカウントで利用できる新しいドキュメントを参照してください。

Dolby Atmosは、Dolby Laboratoriesの登録商標です。

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モバイル・ジャーナリスト

“電話で済ます”とは、おざなりにするという意味で使われてきましたが、今日、電話取材する記者は、手抜きをしているわけではありません。むしろ、モバイル・ジャーナリストの役割を受け入れているだけです。

従来の現場取材では、記者とカメラマンがチームを組み、重くて扱いにくい機材を使って、インタビュー、Bロール、記者の現場レポートを撮影します。それから、ニュースルームに戻って、放送用の原稿を書き、編集します。モバイル・ジャーナリストまたは “モジョ(Mojo)” は、現場でスマホやタブレットを使ってストーリーを伝える術を学び、装備をしています。その結果、プロセスを加速、機材コストを削減、少ない人数で多くのことをこなします。

この新しい取材形態を採用している放送局もありますが、他の放送局は、モバイル・ジャーナリズムは従来の取材の質に及ばず、既存のワークフローに取り入れるには複雑という根強く残る認識によって踏み出せずにいたようです。コロナ禍と在宅勤務が必須になったことで、できることにやっと目が向けられました。

ドバイの放送局アルアラビーヤの例を見てみましょう。コロナ禍で孤立を余儀なくされた時、クルーは現場から映像を撮影するためにスマホを利用しました。アルアラビーヤのオペレーション・ディレクターであるルーバ・イブラヒム(Ruba Ibrahim)氏は、スマートフォンの画質の高さと使いやすさを称賛します。

「今では、記者がライブ中継のソリューションを求めた時に、これを採用することが多くなっています」 とMaking the Mediaポッドキャストで話しました。

スマートフォンのパワー

最新のスマートフォンは、ジャーナリズムにおけるスイス・アーミー・ナイフです。スマホを携えた記者は、写真や動画を撮影し、適切に編集して、現場から速報をライブ中継することさえできます。それもわずか数タップで。

スマホは小さく、軽くて邪魔にならず、現場の記者はこれまで以上に機動的かつ自由に動き回ることができます。デジタル技術の急速な進化により、最新モデルのスマホで撮影した動画は、プロ用のテレビカメラやDSLR(デジタル一眼レフカメラ)と比べても遜色ないばかりか、勝ることもあります。さらに、充実したモバイル・ジャーナリズム向けのツールが、放送品質のオーディオや照明を提供します。

モバイル・ジャーナリストの取材に個人のスマホを使用させるのは魅力的かもしれません。しかし、放送局が同じメーカー、同じモデルのスマホに同じアクセサリを装備したキットを用意するほうが良いでしょう。共通したツールセットは、トレーニングやトラブルシューティングが容易になります。とは言え、モバイル・ジャーナリストは大概、通信用と技術的な問題が起こった場合のバックアップとして、いつも自分のスマホを所持しています。

 

モバイル・ジャーナリズムのワークフロー

モバイル・ジャーナリズムは、多くの報道媒体や放送局がすでに採用しているデジタル主体のワークフローに無理なくフィットします。競争の激しい報道環境において、現場からスマホより速く速報を伝えられる方法はありません。記者は、ネットワークにアクセスできさえすれば、数分で “生” 配信できます。今日の視聴者が最初にニュースに触れる傾向にあるソーシャル・メディア・プラットフォームにコンテンツを直接公開することができます。

Avidのグローバル・マーケティング担当バイス・プレジデントのコリーン・スミス(Colleen Smith)は、TVTech電子書籍 『The Newsroom of the Future(英語)』 において、「モバイル・ジャーナリズムが話題に上がりだした当初、人々はニュースルームで行ったことのすべてを、現場の記者にも提供しようと試みました。しかし、本当に必要なのは、ツールを変えて、必要なツールを与えることです。」 と話します。

MediaCentralなどの堅牢なメディア・ワークフロー・プラットフォームは、ニュースルームのワークフローにモバイル・ジャーナリズムを統合するための鍵となります。シンプルで使いやすいグラフィカルなウェブ・インターフェースを使って、記者はどこからでもタスク、プロジェクト、アセットにアクセスできるだけでなく、トランスコードや編集用に生動画をアップロードすることも可能です。

 

モバイル・ジャーナリズムの考え方

モバイル・ジャーナリズムでは、必要となるツールが異なると同時に考え方も異なります。小型で安価な機材を記者が使っているからと言って、完成品の品質が低下するわけではありません。モバイル・ジャーナリストは、技術的にも編集的にも、従来の取材チームと同等の高い水準を満たすことが期待できますし、またそうでなければなりません。

アイルランドRTÉのデジタルネイティブ・コンテンツ編集者フィリップ・ブロムウェル(Philip Bromwell)氏は、モバイル・ジャーナリストのチームと一緒にやろうとしているのは、「これらの日常的なモバイル機器を使って、放送品質のコンテンツを作ることが完全に可能であるという考えを売り込むこと」 だとMaking the Mediaポッドキャストで語っています。彼は “モバイルの考え方”、つまり新しいことや違うことに挑戦する熱意で人を採用し、スキルは二の次です。

ブロムウェル氏は、モバイル機器は大型カメラほど習得が容易ではないものの、適切なトレーニングをうけることができると言います。新しいツールやワークフローと同様に、トレーニングと情報文書、実践のためのリソースと時間の組み合わせによって、記者はモバイル・ジャーナリズムのスキルに自信を持つことができます。

コロナウィルスの世界的な大流行により、特にリモート・コラボレーションに関しては、新しいワークフローや新しい技術の受け入れが加速しました。予算は縮小し、複数プラットフォームでのコンテンツに対する需要は拡大、モバイル技術は継続的に進化する時代において、モバイル・ジャーナリストの居場所が存続するのは間違いないでしょう。

メディア・エンタープライズのクラウド導入

どのようなワークフローがクラウドに移行できますか?また、その方法は?早速見てみましょう。




Avid NEXIS | EDGEプロキシ・ワークフロー:機能と重要性

Avid NEXIS | EDGEは、エディターやポストプロダクション・チームのコラボレーションを支援する新しいメディア・ワークフロー・ソリューションです。その中心にあるのは、Media Composer | Enterpriseを使うエディターが、どこにいても編集室で作業するのと変わらないメディア・アクセス、ワークフロー、ユーザー・エクスペリエンスで作業することを可能にする新しい画期的なプロキシ・ワークフローです。

 

Avid NEXISストレージを活用して、オンプレミスに匹敵するセキュリティを実現し、プロキシ・メディアを作成して、ハイレゾ・バージョンとプロキシ・バージョンをMedia Composer | Enterpriseのタイムライン上で簡単に選択することができます。これにより、オンプレミスの作業からリモートの作業への切り替えが容易になり、手作業で再リンクする必要もなくなります。

 

Avid NEXIS | EDGEでは、Media Composer | Distributed Processingを使用して、リモートからでも社内の使用していないコンピューターと通信できるため、プロキシ作成やレンダリングなど、プロセッサーに負担のかかる作業を、空いているコンピューターに割り当て、Media Composerを解放して時間を節約しながら、作業を継続することができます。

 

Avid NEXIS | EDGEの新しいプロキシ・ワークフローは、これまでのAvidや他のプロキシ・ワークフローとどのように違うのでしょうか?技術的詳細については、ホワイトペーパー『Reimagining the Possibilities of Proxy Workflows for Media Production』(メディア制作向けプロキシ・ワークフローの可能性を再考:英語版)をご参照ください。

Avid NEXIS | EDGEおよびMedia Composer | Distributed Processingは、Media Composer | Enterpriseサブスクリプションに無償で含まれます。

Avid NEXIS | EDGE

どこでからもコラボレーションでき、リモートでビデオ編集を可能にするソリューション。エディターが編集室で編集するのと同様のメディア・アクセス、ワークフロー、ユーザーエクスペリエンスを得られ、どこからでも作業できます。




メディア・ストレージの動向と分散型ポストプロダクションの未来を探る

メディア・ストレージは、今後数年で爆発的な成長が見込まれています。ポストプロダクション業界の仕事、受け入れ、コミュニケーションの方法における最近の変化の多くは、コロナ禍によってもたらされ加速されたものですが、メディアの保存や共有の方法を変えています。

ポストプロダクション業界では、リモート・ワークフロー、クラウド・ストレージ、クラウド・コンピューティングなど、クラウドベース・ソリューションの導入傾向が明確であると、デジタル・ストレージ・アナリストのCoughlin & Associates社 社長のトム・コフリン(Tom Coughlin)氏は、Avidのウェビナーで語っています。メディアチームは、ロックダウンの規制緩和後も、さまざまな場所からコラボレーション作業を続けてきました。リモートへの移行ラッシュは、将来にわたってポストプロダクションに影響を与え、ポストハウスやポスト部門は、今後、どこからでも働けるワークフローのさらなる進化に向けて計画を策定する必要があります。

問題は、もはや社内の階層型メディア・ストレージをアップグレードする必要があるかどうかではなく、既存のオンプレミスのリソースとクラウドベースのサービス・プロバイダをどのように組み合わせれば、最高の柔軟性、セキュリティ、価値が得られるかです。

 

将来を見据えた分散型ポストプロダクション・ワークフロー

コフリン氏が指摘するように、リモートの制作およびポストプロダクション・ワークフローでは、クラウド上のメディア・ストレージ、クラウドベースの共同レビューや承認ワークフロー、クラウドベースのレンダリングやコンテンツ配信への需要が高まっています。

さらに、リモート制作作業を通じて、制作とポストプロダクションの融合が進み、LEDウォールやリアルタイムでのグリーンバックの入れ替えなど、ポスト・イン・プロダクション技術の利用が増えることで、ポストチームや制作チームがうまく連携するための新しいソリューションが必要になっています。

クラウドのメディア・ストレージとコスト

このような変化により、すべてのオンライン・ストレージを提供するデータセンターの容量は大幅に増加し、オンライン・ストレージ・プロバイダーの選択肢も大きく多様化しました。ポストプロダクション・チームは、それぞれのソリューションの長所と短所を、変化する独自のニーズと照らし合わせて検討しなくてはならないため、選択肢の多さは、意思決定の際に混乱を招くかもしれません。

クラウドベースのメディア・ストレージ戦略を簡略化する1つの方法は、クラウドをアーカイブまたはバックアップ・ソリューションに限定して使用することです。これにより、大量のメディアをダウンロードする際に生じる高価な出力コストを抑えることができます。しかしこれでは、クラウド・ワークフローの変革力を単なるストレージ・コンテナに減じてしまうことになります。

ここで1つ注意して欲しいのは、クラウドベースのメディア・ストレージ・ソリューションが、自社でローカル・ストレージを維持するよりも依然として高価であることです。ポストハウスは、日常的な編集作業がクラウドに移行する中で、ストレージのニーズを資本支出から運用支出に(1回払いを月額払いに移行するなど)転換することがキャッシュフローの制約に適しているか、見極める必要があります。

 

アップグレードをスピンアップ

クラウドベースのポストプロダクション・ワークフローを導入するもう1つの側面は、ローカルのハードウェアを、もっとパワフルなクラウド上の仮想マシンに置き換えることです。お客様のワークフローの必要に応じて、動的に構成、スピンアップ、展開することができます。

仮想デスクトップ・インターフェースの使用も劇的に増え、オンプレミスのネットワーク・ストレージへも安全にリモートアクセスできるようになりました。コロナ禍で、社内スタッフが自宅オフィスを設置した時、既存のストレージやファイルへのアクセスが必要になりました。このような接続では、自宅のシンクライアント・マシンで作業しながら、メディア・ストレージの性能やレンダリングに関する面倒な作業はすべて、オフィスに戻ってから行えるという利点があります。

 

マルチクラウドの難点

競合する機能を備えたクラウド・プロバイダーが数多く存在するため、ポストハウスは、複数のソリューションを組み合わせて、最適なソリューションを見つけることができます。クラウド・プロバイダーは、レンダリング機能が優れていたり、AIによるメタデータの抽出が優れていたり、出力コストが低かったりと、それぞれさまざまな特長を提供します。

課題は、複製コストと転送コストを削減しながら、異なるクラウド上にあるさまざまなメディア・ストレージの要件を管理することです。オンプレミスのネットワーク・ストレージ・ソリューションが簡潔に一元化されてないリモートのポストチームを効率的かつコスト効率よく運営ためには、コスト効率の高いメディア管理とプロジェクト・アセットの追跡が不可欠です。

 

「もっともっと」 を受け入れる:すべてが高度なワークフロー

コフリン氏が強調し、ポストプロダクション業界で無くなることがなさそうなもう1つの傾向は、より多くのピクセル、より多くのギガバイト、より多くのコーデックという、もっともっとの限りない前進です。

高解像度、高フレームレート、高ダイナミックレンジのビデオ・フォーマットにより、性能と容量の両面でストレージへの要求が全体的に高まっています。ポストハウスや部門によっては、例えば、HDから4K、さらにその先に対応するために、既存の集約型ハードウェアやインフラストラクチャの大規模なアップグレードが必要になるかもしれません。また、リモートのコントリビューターがローカルで使用するために配布できる複数の低容量、高性能のストレージ・ソリューションが必要になる場合もあります。

 

クラウドバースト拡張

クラウドの柔軟性がもたらすメリットの1つは、オンプレミスのストレージが満杯になった時に、ストレージのニーズを素早く拡張できることです。アセットの一部をクラウドに移動してローカルの容量を解放する方法を、一般的にクラウドバーストと呼びます。この緊急対策は、状況に応じて簡単に拡張できるため、ローカルストレージを過剰に用意してアイドリング状態にしてしまうことを回避することができます。

クラウドバーストは、ストレージのニーズが比較的動的な場合には、ローカルストレージを大量に購入するよりも事業コストを削減できるかもしれません。短縮された納期に間に合わせるために、より多くの制作アーティストがリモートで接続して、素早く参加しなくてはならない場合、この機能が役立ちます。

高性能なビデオファイルに取り組む方法や、ネットワーク・ストレージ上にあるそれらのファイルへリモートでアクセスする方法を決める場合、低遅延の予測可能な接続と中断のないビデオデータのストリームが不可欠です。低品質のオンライン接続でビデオ通話をするだけならまだしも、遅延やコマ落ちに悩まされながらの制作作業は、ストレスが溜まります。これらの要件から、ポストプロダクションのメディア・ストレージは独自のものになります。

場所を問わない働き方のこれから

今後、ポストプロダクション業界の傾向が加速する中で、ポスト事業においても長期的なリモート・ファーストの戦略が実施されていくでしょう。今すぐ計画することで、クラウド・ソリューションがもたらす軽快な運用性によるメリットを享受し、安全で生産性の高い接続によって既存のオンプレミスのネットワーク・ストレージへのアクセスを維持しながら、制約を受けずに重要な創作作業を継続することができます。

メディア・エンタープライズのクラウド導入

どのようなワークフローがクラウドに移行できますか?また、その方法は?




EUCON 2022.4 – 新機能紹介

Pro Tools 2022.4のリリースに伴い、Avidコントロール・サーフェス用のEUCON 2022.4も登場、より柔軟なミックスと迅速なコントロールが可能となりました。EUCONアサイナブル・ノブ、Dolby Atmos®ミックス用の改良点、ソフト・キー等の他、数多くの課題修正も追加されています。以下が、それらの新機能の概要となります。

アサイナブル・ノブ

Avid S4、Avid S6およびAvid Dock(さらにはArtist Control やTransportも!)に対応するアサイナブル・ノブ機能を使うと、Pro Toolsスクリーン上で操作できる、ほとんど全てのコンティニュアス・コントロール(ノブ、フェーダーそしてクリップ・エフェクト等)を、サーフェス上から操作可能です。幾つかのサードパーティーDAWで可能だったこの機能が、遂にPro Toolsでもできるようになったのです。

S4およびS6では、マスター・モジュール上の専用アサイナブル・ノブまたはオートメーション・モジュール上のジョグ・ホイールを使って実行します。Avid Dockの場合は、ボリューム・ノブまたはジョグ・ホイールを使って操作可能です。

Pro Tools上にある対象となる機能上にカーソルを持っていくと、自動的にアサイナブル・ノブ等のコントローラーにアサインされます。そのコントロールをロックするオプションもあり、オートメーションも自在です。この機能は、素早くアクセスしたい場合に非常に便利で、アサインした後にロックしておけば、Pro Toolsを見る必要なく操作に専念できます。より解像度の高いコントロールが必要である場合は、ソフト・キーを使って大きなジョグ・ホイールにアサインすることも簡単にできます。

Avid Control Atmosパン・グラフ

Avid Controlアプリ内のチャンネル・ビュー・パン・グラフが、Dolby Atmosに対応し、2Dグリッドで、ハイト・モード、スピーカー・セッティング、ゾーン・コントロール等のすべてのパン・パラメーターに、アクセスすることが可能となりました。パン・ボールのサイズは、高さを表す値を反映し、高さを上げると大きくなり、下げると縮まるようになっています。

EuControl用ソフト・キーの改良

EuControlソフト・キーに以下の新機能が追加されました:

  • ポーズ/ディレイの改良
  • Avid S1 ソフト・キー・カラー
  • 新しいサーフェス・ソフト・キー

コンピューターの速度が上がるにつれ、ソフト・キー・マクロを作成時に、次のコマンドに移る前にタスクを完了させるために、より大きなディレイを設定する必要が生じる場合があります。「ポーズ/ディレイの改良」では、そういった状況に対応するため、ポーズ・コマンドにより25ミリ秒のディレイを設定することが可能となり、より長いディレイが必要時に、その長さをチェーンに加えることができるようになりました。

 

「Avid S1 ソフト・キー・カラー」では、S1ソフト・キー1-8用にカラー構成を選択可能になりました。トラックまたはソフト・キー・カラーに追従して、S1ソフト・キーのカラー構成を選択することができます。また、幾つかのS1ハードウエア・ボタンをソフト・キーとして設定する事も可能です。

新しいサーフェス・ソフト・キーとしては、アサイナブル・ノブ・トグル・ロック、幾つかのバンキング機能の強化、モニタリング用ソフト・キーが幾つか追加されています。

 

英文関連情報:

Avid S1

Avid S1は、限られたスペースや予算に応じて簡単に導入できる薄型のサーフェスです。小さなサーフェスですが、大きなミキシングパワーを備えています。




Pro Tools の新ラインナップ紹介

Pro Toolsの新ラインナップ紹介

 

Pro Toolsファミリーが、次の3つのモデルで新たにラインナップされることになりました:

  • Pro Tools Artist
    音楽制作に取り組みたいミュージック・クリエイター向き
  • Pro Tools Studio
    より高い完成度を求めるミュージック・クリエイターおよびプロデューサー向き
  • Pro Tools Flex
    オーディオ・ポストならびに、ハイエンド・ミュージック・プロフェッショナルおよびレコーディング・スタジオ向き

既存製品と置き換わる、上記の新しい製品ラインナップでは、モデル毎にソフトウエア基本性能の強化が計られ、新しいバーチャル・インストゥルメント等も加わっています。また、現在有効なサブスクリプションまたは永続版アップデイト+サポート・プランをお持ちのPro ToolsおよびPro Tools Ultimateユーザーは、それぞれのソフトウエア基本性能向上や新機能、さらには該当する追加コンテンツを無償で入手可能となります。

新たな製品ラインナップのベースとなる、新バージョン Pro Tools 2022.4ソフトウエアに追加された新機能の詳細は、こちらの記事をご参照ください。

ここでは、各モデルの詳細を見ていきましょう。

●Pro Tools Artist

Pro Tools Artist(年間サブスクリプション税込価格¥12,870)は、素晴らしい楽曲を制作しようとしている何百万人もの次世代ミュージック・クリエイター向けに特別に設計された、まったく新しいモデルで、ビート・メイク、作曲、録音、スタジオ品質のミックスに必要なすべてが含まれています。また、業界の共通言語とも言えるPro Toolsセッション形式でそのまま作業できるため、世界中のプロデューサーやスタジオにプロジェクトを持ち込んでコラボレーションし、自作曲を次のレベルにまで引き上げることも簡単です。何千もの感動的なインストゥルメント・サウンドとループ、100を超える数のプラグイン、使いやすいMIDIツール、業界標準の編集およびミキシング・ワークフローにより、意欲的なミュージック・クリエイターは、プロフェッショナルでありながら手頃な価格のソリューションを手に入れ、あらゆるスタイルの音楽を作成できるようになるのです。

 

  • 最大32オーディオ・トラックおよび32インストゥルメント・トラックで簡単に楽曲制作
  • 最大同時16チャンネル・オーディオ録音
  • 新しいPro Tools | GrooveCell とPro Tools | SynthCell を含む、計100種類以上のバーチャネル・インストゥルメント/プラグイン
  • Core Audio、ASIOおよびWASAPI対応インターフェースをサポート

 

Pro Tools Artistに含まれる内容を確認

●Pro Tools Studio

Pro Tools Studio (年間サブスクリプション税込価格¥38,830) を使用する事で、より楽曲の完成度を高めたいと考えているミュージック・クリエイター、プロデューサー、そしてエンジニアは、大規模なプロジェクトを自由にクリエイトし、ミックスすることが可能となります。Pro Tools Studioでは、従来よりも扱えるオーディオ・トラック数が増加し、サラウンドとDolby Atmos®ミキシング、高度なオートメーション機能など、数多くの機能強化が施されています。

 

  • 最大512オーディオ・トラック(256から増加)
  • サラウンドおよびDolby Atmos®ミキシング対応(これまではPro Tools Ultimateのみ)
  • 先進的なオートメーションおよびクリップ・エフェクト編集機能(これまではPro Tools Ultimateのみ)
  • 新たにPro Tools | GrooveCell とPro Tools | SynthCellバーチャル・インストゥルメントが追加

 

Pro Tools Studioに含まれる内容を確認

●Pro Tools Flex

Pro Tools Flex(年間サブスクリプション税込価格¥129,800)は、最も挑戦的で複雑なプロジェクトに取り組むためにPro Toolsのフルパワーと高度なワークフローを必要とするハイエンドのミュージック・プロフェッショナルやオーディオ・ポスト並びにレコーディング・スタジオに最適なソリューションです。Pro Tools Flexは、Pro Tools Ultimateソフトウエアに加え、比類なきレベルのパフォーマンスを提供するための追加コンテンツとサードパーティ・ライセンスを含んだサブスクリプション・バンドルです。Pro Tools |HDXおよびHD Nativeシステムの動作には、Pro Tools Flex に含まれるPro Tools Ultimateソフトウエアが必要となります。

アクティブなPro Tools Ultimateサブスクリプション・ユーザーは、最新バージョンのPro Tools Ultimateソフトウエアを含む、Pro Tools Flexサブスクリプション・バンドル全構成を入手可能です。一方、有効なプランをお持ちのPro Tools Ultimate永続版ユーザーの場合は、Flexに含まれる追加コンテンツは含まれませんが、これまで通り機能強化された最新のPro Tools Ultimateソフトウエアを入手することができます。

 

Pro Tools Flexに含まれる内容を確認

新しいPro Toolsを比較する

以下が、3モデルの概要比較となります:

 

既存Pro Toolsユーザーの移行について

有効なプランをお持ちの既存のPro Tools サブスクリプション並びに永続版ユーザーは、自動的にPro Tools Studioへ移行し、すべての基本性能強化や該当追加コンテンツを無償で受け取ることができます。

有効なプランをお持ちの既存のPro Tools Ultimateサブスクリプション・ユーザーは、最新バージョンのPro Tools Ultimateソフトウエアを含む、Pro Tools Flexサブスクリプション・バンドル全構成を入手可能です。一方、有効なプランをお持ちのPro Tools Ultimate永続版ユーザーの場合は、Flexに含まれる追加コンテンツは含まれませんが、これまで通り機能強化された最新のPro Tools Ultimateソフトウエアを入手することができます。

期限切れ永続版ライセンスのアップグレード

Pro Tools永続版を所有しているのに、サポート契約の有効期限が切れている場合はどうなるのでしょうか? 心配ありません、最新バージョンへは、税込価格42,570 (Pro Tools Studio)または91,520(Pro Tools Ultimate)で戻ることができます。永続版ライセンスをアップグレードして最新の状態にすることで、すべての新しいソフトウエア機能強化とバーチャル・インストゥルメントに加えて、1年間のソフトウエア・アップデイトが得られ、通常どおりサポート契約を更新できます。もちろん、サブスクリプションを購入し、永続版ライセンスをそのまま保持するオプションも可能です。オプションと価格については、こちらをご覧いただくか、Pro Toolsチャンネル・パートナーにご確認ください。

新しいPro Toolsライセンスの購入方法

Pro Tools Artist、Pro Tools Studio、Pro Tools Flexは、新規のお客様には年間または毎月のサブスクリプションとしてのみ販売されますが、上記のように、既存の永続版ユーザーの皆様は、この変更の影響を受けません。また、Pro Toolsチャンネル・パートナーは既存の永続ライセンス製品を在庫がある限り販売することができますので、お客様は、それらを購入後、該当する新しい製品モデルの機能やサービスを入手することが可能となります。

 

新しいバーチャル・インストゥルメント

新たにラインナップされた3つのPro Toolsモデルには、2つの新しいバーチャル・インストゥルメントPro Tools | GrooveCell とPro Tools | SynthCellがバンドルされます。

Pro Tools | GrooveCellは、Pro Toolsで複雑なビートやドラムパターンを簡単に作成できる新しいシーケンサー機能付きバーチャル・ドラムマシーンです。迅速なワークフローとインスピレーションを形にするために設計されたこの製品は、グルーブを完全にクリエイティブにコントロールしたい真剣なクリエイター向けに構築されています。クラシカルな16パッドレイアウトを中心に、Pro Tools | GrooveCellには、単一のサンプルまたはキット全体を一度に微調整するために必要なすべてのパラメータがあります。 付属のサウンドとプリセットの他、独自のサンプル(MP3、.WAV、または .AIFF)を  ドラムパッドにドラッグ&ドロップしてカスタム・ドラム・キットを設計することも可能です。パッドごとに最大3つのサンプルを重ね、ピッチ、エンベロープ、EQ、ディストーションなどを制御し、ドラム・モード・メニューで伝説のE-mu SP-1200、Korgスーパー・パーカッションなどのテクスチャー・エミュレーションを行う事で、独特の雰囲気を創り出すこともできます。 さらに、クリエイティブなDriveおよびDynamicsのプリセットでサウンドをさらにシェイプ・アップすることもできるでしょう。

Pro Tools | GrooveCell日本語ガイド

Pro Tools | SynthCellは、Pro Toolsで、親しみのある懐古的なサウンドから真にユニークなサウンドまで、幅広いシンセ・サウンド・メイキングを可能にする最新のバーチャル・シンセです。 2つのオシレーター、2つのマルチ・モード・フィルター、LFO、エンベロープ、アルペジエーター、および、さまざまなエフェクトを使用して、サイン波のレベルから、独自のサウンドをゼロから構築し始めることができます。また、豊富なプリセット・ライブラリの中から、ノブに触れることなく、オーガニック、破壊的、スムース、カオス、アナログといった選びたい傾向に即した、必要なサウンドをすぐに見つけることも可能です。

Pro Tools | SynthCell日本語ガイド

これらの新しいバーチャル・インストゥルメントは共に、新たにラインナップされたすべてのPro Toolsソフトウエアに含まれています。

SoundFlow

SoundFlow は最先端のワークフロー自動化プラットフォームであり、Pro Toolsユーザーは複雑でマルチ・ステップが必要なタスクを、1回のキー・ストロークやタッチ・サーフェスの操作で実行することが可能となります。Pro Tools Flex年間サブスクリプションに含まれるSoundFlow Cloud Avid Edition は、キーボードショートカット、MIDI コントローラー、HID デバイスによってカスタム割り当ておよびトリガーできる Pro Tools 用の 1,600 を超える事前構築済みマクロおよびコマンドにアクセスできます。ステムのバウンス、大規模なセッションでのプラグインのナビゲーション、複雑なワークフローのトリガーなど、SoundFlowはユーザーの時間を大幅に節約し、クリエイティブ・フローを維持することを可能にします。

入手方法

新しいプロダクト・ラインナップは、Pro Toolsチャンネル・パートナーを通じて購入  できます。既存のPro Toolsをお使いのすべてのユーザーが、アクティブなサブスクリプションまたは永続版アップデイト+サポート・プランを使って、最新のPro Toolsを入手することができるようになりました。  ソフトウエアを更新するには、Avid  リンクを使用するか、Avidアカウント内で実行することができます。年間プランが期限切れであるため、ソフトウエア・アップデイト + サポート プランに再加入する必要がある場合、または、既存の永続版を併用しながら最新バージョンを新たに入手したい場合は、Pro Toolsチャンネル・パートナーへお問い合わせいただくか、こちらで更新するオプションを見つけることができます 。Pro Toolsを初めてお使いになる方は、30日間の無料トライアルで最新バージョンをお試しください。

 

※本記事に表記の税込表示価格は、2022/4/27現在のものです。価格は予告なく変更される可能性がありますので、予めご了承ください。

© 2022 Avid Technology, Inc. All rights reserved. Avid、Avidのロゴ、Avid Everywhere、iNEWS、Interplay、ISIS、AirSpeed、MediaCentral、Media Composer、Avid NEXIS、Pro Tools、Sibeliusは、米国とその他の国またはそのいずれかにおけるAvid Technology, Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。「Interplay」の名称は、Interplay Entertainment Corp.の許可に基づいて使用しています。Interplay Entertainment Corp.は、Avid製品に関していかなる責務も負いません。その他の商標はすべて、各社が所有権を有します。製品の機能、仕様、システム要件および販売形態は予告なく変更されることがあります。

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業界トップのツールを使って、サウンドをパワーアップ。映画/テレビ用の音楽やサウンドの制作から、世界中のアーティスト、プロデューサー、ミキサーとのコラボレーションまで自由自在。




Making the Media S2E03:Safe and Sound(クラウドでメディアの安全性を確保)

メディアの世界でクラウドはリモート・ワークをサポートして、分散するチームを繋ぎ、新たな可能性を生み出します。しかし、セキュリティが制作の主要な検討事項となった今、コンテンツの安全性を確保するためには、どのような戦略がベストなのでしょうか?

クラウドの安全性に関する神話に偽りがあることを証明しつつ、オンプレミスの安全性が常に最善の選択肢であるという前提にも疑問を投げかけます。

今回の概要:

  • クラウドでメディア・ワークフローを展開する際の検討課題
  • 安全性に関して、クラウド事業者とお客さまの間で責任を共有することの重要性
  • セキュリティ侵害を受けた時に考えるべき方策

 

ゲスト

ジョエル・スロッス(Joel Sloss)氏 – クラウド・プラットフォーム Microsoft Azure シニアプログラムマネージャー

過去25年にわたり、ジョエル(Joel)は企業のITおよびセキュリティの最前線にいます。Windows NT Magazineでテクニカル・エディターを務めた後、1997年Microsoftに入社しました。Windows NT Magazineでは、100以上の記事や製品レビューを執筆、数冊の書籍に寄稿して、多くのハードウェアやソフトウェア・ベンダーを悩ませました。Microsoftでは、事務職からISA Server、モバイル・サービスの製品ラインの管理を経て、最近ではAzureエンジニアリング・チームのセキュリティおよびコンプライアンス戦略を統括しています。また、この間、データ保護、ネットワーク・セキュリティ、安全な管理、アーキテクチャの基礎、ポリシーおよびプロセスなどに関する数多くのホワイトペーパーを執筆しています。現在は、デジタル・メディア&エンターテインメント業界、同業界のコンプライアンス目標(セキュリティ認証など)、パブリック・クラウドにおけるプライバシーのニーズ等に重点的に取り組んでいます。2016年からCDSAの理事を務め、『Bobbleheads: The Movie』(2020年、ユニバーサル・ピクチャーズ)の [クラウド] テクニカル・アドバイザーを務めました。また、業界カンファレンスの人気登壇者です。

想定される侵害、侵入テスト、定期的なログ作成、脅威の検知などの戦略は、継続的なセキュリティ戦略において、最良の味方になります。 – ジョエル・スロッス(Joel Sloss)、Microsoft Azure

エピソードの記録

(ポッドキャストの文字起こし)

 

クレイグ・ウィルソン(以下「CW」という):こんにちは。「Making the Media podcast」へようこそ。クレイグ・ウィルソン(Craig Wilson)です。お聴きいただきありがとうございます。

メディア関係者であれば、外界をシャッタアウトしていない限り、クラウド利用への関心が驚くほど高まっていることに気付かれているでしょう。ネット配信、アーカイブ、Avid | Edit On Demandなどの編集およびストレージの本格ソリューション、リモート・ワーク、災害復旧や事業継続など、オンプレミスからクラウドへのワークフローの移行は、業界で常に話題となっています。1つはっきりしていることは、ワークフローを実現するものとして、クラウドは変革をもたらす可能性がある一方で、セキュリティが変わらず最優先事項であるということです。自社施設内のワークフローでもそうですが、クラウドを検討する場合、論争はさらに大きくなります。

これらの問題に取り組むにあたり、世界最大のクラウド・プラットフォームMicrosoft Azureのシニア・プログラム・マネージャを務めるジョエル・スロッス氏に話を聞きました。スロッス氏は、25年以上にわたり、企業のITおよびセキュリティ分野で活躍してきました。今は、デジタル・メディア&エンターテインメント業界、同業界のコンプライアンス目標、パブリック・クラウドにおけるプライバシーのニーズに重点的に取り組んでいます。クラウドの導入に興味を持つお客さまが、セキュリティに関して最も懸念することは何ですか?という質問から始めました。

ジョエル・スロッス氏(以下「JS氏」という):人々の懸念には、幾つかのベクトルがあると言えるでしょう。1つは、コンテンツがクラウドにある時、およびクラウドにあるコンテンツで作業している時の保護についてです。もう1つは、コンテンツの入手方法という少しメカニカルな問題です。単なるデイリーなのか、制作スタッフへのライブ・ストリーミングなのか。または、クラウドへ保存したコンテンツの扱い方などです。それは、大きな悩みの種になりがちです。

ここではセキュリティの話をしているので、当然ながら、編集されるデータはどうなるのか?制作前の漏洩は、最もダメージが大きなものの1つなので、環境のロックダウン、アクセス制御、暗号化など力を入れる必要があるのです。

 

クレイグ・ウィルソン:明らかに、人々には、数々の懸念があります。では、そのような不安を払しょくするために、どのように協業に取り組んでいますか?Microsoftがお客様に「確かに課題はあります。しかし、やりたいことはすべて実現可能です」と言えるまでに、どのような段階を踏むのでしょうか。

 

JS氏:おそらく、最初に言われるのは、「信頼できるか?」です。人々は、信頼を一番に考える傾向があります。コンテンツがAvid NEXISのようなローカル・ストレージアレイに保存されているか否かにかかわらず、四方の壁に囲まれていれば、不正アクセスや盗難、破損を防ぐことができると感じて、安心します。

しかし、クラウドへ移行すると、突然、スタジオや制作会社が制御できない環境に置かれることになります。そこで、Azureでは、プラットフォームで信頼を構築するところから始めます。クラウド展開について人々がどのように感じるかだけでなく、セキュリティ要件が満たされていることを示すために目に見えるもの、具体的なものを示すことで、信頼が生まれます。そして、その上にAzure Defenderや暗号化などのセキュリティ・サービスを重ねるというAzure自体の基本的な構築方法で実行します。Azure上のAvid NEXISのようなソフトウェア・ストレージ・ソリューションでも、その管理方法、アクセス方法、保護レベル、Appleかどうか、ID管理、基本的な暗号化などを可視化します。

次に、ガイダンスを提示します。エンド・ツー・エンドでコンテンツを保護するために使用できる自動化とツールを紹介します。VPNやExpress Route Linkを利用して、設定してツールを展開できる隔離されたサブスクリプション環境へコンテンツを転送する時に、コンテンツを保護する方法を説明することができます。それによって、スタジオ環境やプロダクション、または個人のアーティストでも、ユーザーは、データの使用や隔離、保護の状況について、常にエンド・ツー・エンドで可視化することができます。

 

CW:いくつか興味深い点をあげていただきましたので、少し掘り下げてみたいと思います。1つ目は、仰るように、これが共有責任であることは明らかです。これは、顧客が責任を持つべきことであり、当然ながら、クラウド事業者にも責任があります。

では、境界線はどこにあるのでしょう?実際、境界線がどこにあるのかを明確にする必要があると思うのです。

 

JS氏:責任の共有は、顧客にとって理解しがたいことの1つでしょう。まず、映画制作の原点に立ち返ってみましょう。オフィスには、カメラ、メモリーカード、ストレージ・アレイがあります。自分の腕で抱えることができれば、責任と説明責任を容易に実感でき、コンテンツを渡す相手もわかります。

他所の施設にデータを送る場合、「Azureですか。すべての認証を取得した?素晴らしい。何もする必要ないね」といった混乱が生じます。しかし、実際にはそうではありません。

責任分担とは、ローカルのデータや環境を保護するのと同様のことを、クラウドでも行う必要があるということです。サブスクリプションやテナント契約には、データセンターの物理的なセキュリティから、個々のサーバーやストレージ・アレイのデータ処理メカニズムに至るまで、間違いなく様々なものが組み込まれています。つまり、その部分の責任は私たちの側にあるので、お客様は心配する必要はありません。しかし、お客様のプライベートなストレージに関しては、自社のITと同等の保護が必要です。コントロールを設定する必要があります。暗号化に対応する必要があります。誰が、いつ、どのように、どこで何をしているか分かるようモニタリングやログ作成、アラートに取り組まなければなりません。それは、複雑ゆえに忘れられがちです。

小規模な制作会社では多くの場合、そのような専門知識を持つ人がいません。なので、この分岐点を理解することが、本当に本当に重要です。これは、設定するだけで、あとの操作は一切不要という種類のものではないのです。

 

CW:そうですね。もう1つ気になるのは、今おっしゃっていたことですが、私も多くのお客さまと話をしてきました。彼らも、お話しにあったようなことを懸念しています。オンプレミスであれば、おっしゃるとおり、自分の腕の中である程度コントロールできると感じられるものがあります。しかし現実では、誰かがUSBメモリを持ってサーバールームに入り、マシンに差し込んでメディアを書き出し、出ていくということが可能です。また、コロナ禍では、スニーカーネットを使って、ドライブやものを移動するということも行われています。

同意されるかどうかわかりませんが、オンプレミス環境での安全性については、ある程度、誤った認識が持たれているように思います。また、クラウドで起こりうることを過剰に心配しているようです。クラウド事業者が基本中の基本であるセキュリティを確保できなければ、ビジネスとして成り立たないでしょう。そのあたりについては、どうお考えですか?

 

JS氏:確かに、対立する視点や考え方がたくさんあります。WindowとLinuxの間のどちらがより安全か、どのくらいコードをコントロールできるかという昔あった争いに若干似ています。Linuxはオープンソースで好きなようにできるから、より多くの人がセキュリティに取り組むと考える人もいました。確かに、当時は、まったくの見当違いでした。つまり、物理的資産であろうとデータであろうと、その資産を物理的に所有する場合には、保護することが前提となるのです。今回のコロナ禍では、マシンやカメラ、カード、ドライブを物理的制御したことで、どちらかというと、人々を数年後退させたようです。業界は、ドライブの暗号化と同じくらいシンプルに、セキュリティのメカニズムを強化することを受け入れつつあったと思います。

しかし、おっしゃるように、今は誰もが自宅で仕事をしていて、スタジオの安全なストレージに格納せずに、同僚宅まで車を走らせ、OneDriveから出したものを渡すというスタイルに戻ろうとしています。今私たちは、そのアーキテクチャを念頭に置いて、セキュリティがどのような役割を果たすかを理解し、配慮を高めたやり方でこれを推進しなくてはなりません。

物理的デバイスに物を置くという考え方は、クラウドには当てはまりません。物理的デバイスは安全であるという前提が、そもそも正しくないのです。おっしゃるように、誰かがドライブを持ち出すことができます。LaCieのスタックを丸ごと手に入れたり、空港でノートパソコンを掴んで、プロジェクトを丸々手に入れたりできるのです。しかし、セキュア・エンタープライズの考え方で安全なストレージを使うことで、コントロールを取り戻すことができます。

 

CW:それは、脅威の軽減や排除に関する話ですか?それは、常に進化する分野のように思います。

 

JS氏:誰かがドライブをもって立ち去る脅威があることは理解されているので、間違いなく防御と軽減から始めます。しかし、防御できることは限られています。ドアには鍵があります。しかし、ドアを開けた瞬間、誰かが入ってきたとしたら。物理的にドアには鍵がかかっておらず、誰かが入ってきて持ち去ることができます。

同様のものがクラウドにも存在します。「クラウドは信頼できるもの?誰かのストレージ環境にいれても安全?」という先ほどの質問に戻ると、防御は、軽減策を含む戦略の一部になります。おそらく、見過ごされて、却下されるものですが、それが、想定する侵害です。なぜなら、自分のIT環境であっても、誰も聞いていないという保障はないからです。ランサムウェアの攻撃や侵入、そして、意図的か偶発的かに関わらず、企業内の信頼できる個人からのコンテンツの流出などをみれば良く分かります。

これらのコンセプトの1つを単独で取り上げて、それが本当に必要なものを与えてくれると考えることはできません。多層防御は、防御の削減であり、脅威の特定です。そして、侵害を理解することから防御、軽減、対処、回復へと導くライフ・サイクル全体を規定します。そして、後半の段階で事業を守ります。

近頃は、大規模なランサムウェア攻撃が発生しています。攻撃を受けたら、それでゲームオーバーだと思うでしょう。しかし、事前に適切な戦略を立て、検知した場合、何かが発生した時に作動するポリシーやシステムがあれば、システムや仕組みが、侵害発生の前に実行されます。バックアップはありますか?銀行や電気会社と同じことが、メディア環境にも当てはまります。毎日バックアップを取り、バックアップをテストして、クラウドであれ物理的な施設であれ、社外のストレージに送られるデータが適正であることを認識していれば、たとえ被害を受けたとしても、失うのはせいぜい一日分の作業です。日中に複数回、増分バックアップを実行していれば、12時間前、24時間前に記録されたイメージやデータに戻るだけです。つまり、軽減戦略から次の復旧戦略へ移るのです。

ご存じのように、「被害範囲を最小限に抑える」とは、すぐに復旧できるようにすることです。仕事の多くを失ってはいません。ランサムウェアのようなものには、確実に有効です。しかし、データ盗難への対応は、明らかにもう少し困難です。持続的な脅威があり、誰かがゆっくり全てのコンテンツを漏洩していて、それに気付かないような場合には、想定侵害、侵入テスト、定期的なログ作成、脅威検出などの戦略が、継続的なセキュリティ戦略における最善の武器になります。

 

CW:信頼は非常に重要な要素です。それについては、実際、ポッドキャストでもさまざま」な方々と話してきました。1つお聞きしたいのは、メディア向けのクラウド・セキュリティは、他の業界向けのクラウド・セキュリティと何か違いがあるのか、それとも本質的に同じなのかということです。

 

JS氏:誰もが自分は特別な存在で、「自分のコンテンツは他の誰のものより重要だ。もっとお金がかかってる」と思っています。確かにM&E業界では、何十億というお金がかかっています。数年前に、大ヒット映画の公開では、制作前のリーク、特に内容全体のリークは、600~700億円の興行収入につながる可能性があるという研究論文があったのを覚えています。ストリーミングが存在する今、それがどこまで正しいかわかりませんが。劇場公開について、私は市場分析の専門家ではありませんが、ある業界は他の業界よりも貴重なデータを持っている、あるいは保護が行き届いているという前提があると思います。

M&E業界が抱える課題は、成熟度であると考えます。政府や金融、医療といった分野では、人命にかかわるため、最先端のセキュリティ、戦略、イノベーションが不可欠です。M&Eでは、もう少し長期的に考えます。特に企業レベルでは、技術の導入に時間がかかります。それから急ピッチで制作を進めて、半年後に戻すというようなことも。さらに、環境が安定しないため、安全性の維持はより複雑になります。

つまり、答えは「はい」。M&Eには他の業界にはない課題があると言えるでしょう。しかし、自身を守る方法は同じです。どんなデータを扱っているかは関係ありません。メディアは、他の業界のやり方から多くを学ぶことができ、自動化を使用して、編集や視覚効果、またはもっと一般的なポストプロダクションのプロセスなど、使用するワークフローの種類に合わせて調整することができます。セキュリティは、「自分は他の誰よりも特別だ」という全体的な見方ではなく、データとその重要性をどのように理解し、保護するために何をするかによって決まります。

 

CW:例えば、多国籍企業と連携する場合、グローバルに展開し、クラウドがそのような組織にもたらすメリットを活用したいと考える大規模な組織では、さまざまなデータセンターのどこにマテリアルがあり、どのように共有されているのか、懸念されることが多くないですか?そういう時は、どのように対処しますか?

 

JS氏:今は、10年前にはもちろん、5年前にもなかったような興味深い方法でデータを扱っています。制作会社はカメラデータだけを扱うわけではないため、国際的な個人情報保護基準が何らかの障壁をもたらします。中小企業でも大企業でも、人事関連資料や請求書、日々の業務データなど、あらゆるものを所持しています。スタッフや人材の個人を特定できる情報(PII)を扱う場合、そして国外にいる場合、そのデータには居住要件が発生します。個人情報保護の要件が発生します。もし個人を特定できるようなものがあれば、それは国内にとどめなくてはなりません。そこに、使用できるデータセンターがありますか?多くの場合、特にAzureでは、適切な場所すべてにデータセンターを配置しています。しかし、コンテンツを世界のどこかに転送すると、そこではネットワークに上げることすら許されず、また常駐場所からコードが盗まれるかもしれません。

 

CW:ここ数年、Avidの中で、クラウドの利用を検討する人が爆発的に増えていると感じています。在宅勤務や分散するチームなど、理由はさまざまです。Microsoftの側からみて、この一年半くらいに、このようなクラウド環境に参入しようとする人々について、個人的にどのように思われますか。クラウドへの関心は爆発的に高まっていますか?

 

JS氏:追いつけないくらいの勢いがあります。Teamsを例にとると、皆が自宅にこもり始めると、すぐに必要な要件や容量が爆発的に増えて、少し時間がかかってしまいました。M&Eでは、企業環境としてすでにインフラと機能を備えていることが多いため、他の業界よりも対処に少し長くかかるかもしれません。単に規模が不足していただけです。出先から仕事する、病気なら自宅からアクセスするなどしていましたが、みんなが同時にアクセスして、実行しようとしていたわけではないからです。

メディアには、そのためのインフラがありませんでした。そこで、物理的な施設にアクセスする方法をあれこれ考えました。編集設備・インフラがスタジオにある場合、現在、そこに行って使うことはできません。では、データを取得するために、自宅から会社やスタジオ環境にVPNを設定するにはどうすればよいでしょう?自宅のローカル・ワークステーションにMedia Composerをインストールしたけれども、すべてのものが制作オフィスのAvid NEXISにある場合、どうやったら転送を始められるのでしょう?

当初、人々はあまりクラウドについて考えず、「大変だ、どうやって仕事を続けよう?」という感じでした。その後、事態が落ち着いてくると、「使えそうなツールが他にもある」と人々は学び始めました。すると、面白いようにクラウドは、「そこに自分のものを置いておけるのか?信頼できるのか?仕事をするにはそれしか方法がないのだから、信頼するしかない」から、「どうすれば、効率的かつ生産的に行えるのか?誰でもアクセスできる?」に変わりました。そして、「クラウドで実際に制作が行えるのか?色深度やデータの整合性、忠実性など維持できる?自分のワークステーションの経験は、十分なのだろうか?」と言う話にシフトしていきました。ビデオ通話と同様、スタジオの物理的なワークステーションだけでなく、クラウドでホストされている仮想ワークステーションへのリモート・デスクトップも可能にする必要性から、この機能の使用はほぼ一夜にして爆発的に増加しました。そして、人々がそんなことを考えもしなかったところから、今では、世界中に人々が分散するため、共有できるコンピューターのパワーとストレージへアクセスすることが生命線になるところまできました。

ここ2年ほど、Threshold Entertainmentというスタジオと『Bobbleheads: The Movie』という映画プロジェクトに取り組みました。プロジェクトは、本当にグローバルな協業でした。アーティストはネパールにいて、スタジオはLAにあります。Azureデータセンターを介してデータを共有しました。Azureでレンダリングしたら、メールや民生の共有を使ってドライブなどを送ろうとせずに、Azureストレージ内で編集ファイルを共有してやりとりしました。既にある技術を使い、以前は存在しなかった、あるいは人々が考えもしなかったようなリモート・アーティストに機能を提供するよう応用するだけでした。そこで、興味と理解が突然変化したのかという質問ですが、答えは「もちろん」です。以前からあった動きが、超高速回転し始めました。

 

CW:考えるべきこと、検討すべきことは間違いなくたくさんあります。では、ポッドキャストで皆さんに聞いている質問をお聞きします。状況を見た時に、夜も眠れなくなるようなことがあるとしたら、どんなことですか?

人々を説得することでしょうか。水場に馬を連れていくことはできても、水を飲ませることはできない。ツールやガイダンス、プラットフォームを提供し、やり方を丁寧に教えることはできます。しかしそれを維持すること。それが一番難しい部分です。

アドバイザーである私たちにとっても難しいので、ベンダーやパートナー、あるいはアーティストである皆さんにとっては間違いなく大変なことだと思います。繰り返し耳にするのは、「制作予算が厳しい?最初に削られるものは?セキュリティ」です。複雑であるがゆえに、セキュリティは理解してもらえません。皆がセキュリティを考えず、真剣に取り組まなければ、どんなにパワフルなパスワードを設定しようとも、脆弱な部分から全てが崩壊してしまいます。ユーザーに任せられない場合(ユーザーが信頼できないというつもりはありませんが)には、それを代行してくれるツールを活用する必要があります。パスワードを覚えられず、付箋に書いている人がいたら、そのパスワードは削除します。多要素認証を導入して、iPhoneの指紋認証で、ログインできるようにします。そのような、テクノロジーが可能にしてくれることが、新しいリモート制作の世界では、心強い味方になります。

 

CW:参加してくれたジョエルに感謝します。いかがだったでしょうか?感想をお聞かせください。私のTwitterとInstagramアカウントは、ユーザー名@CraigAW196です。または、メールでMakingthemedia@avid.comへまで、お寄せください。

フランス・テレヴィジオン(France TV)がAvid | Edit On Demandを使ってワークフローの一部をクラウドに移行した方法、オンプレミスとクラウドの導入バランスを検討する際に考慮すべき点についての詳細は、ショーノートをご覧ください。

今回のポッドキャストはこれで終わりです。プロデューサーのマット・ディッグス(Matt Diggs)、ソーシャル・プロデューサのウィム・ヴァン デン ブロイーク(Wim Van den Broeck)、そして何より時間を割いてお聴きいただいた皆さまに感謝します。今回の内容が気に入ったら、感想を投稿したり、ポッドキャストをネットワークで共有したりしてください。クレイグ・ウィルソンでした。次回のMaking the Mediaをお楽しみに!

メディア・エンタープライズのクラウド導入

どのようなワークフローがクラウドに移行できますか?また、その方法は?




【News Release】Avidが、アカデミー賞を受賞されたクリエイティブ・カスタマーを祝福

~さまざまな部門のノミネートおよび受賞者が、
Avidのクリエイティブ・ツールを使って作品をつむぎました~

 

(バーリントン、マサチューセッツ州 2022年3月30日)

ニュース・サマリー

  • Avidは、第94回アカデミー賞受賞およびノミネートされたお客さまの功績を称え、祝福します

  • 編集部門では、『DUNE/デューン 砂の惑星』 で受賞したジョー・ウォーカー氏を含む全ての候補者が、作品の編集にAvid Media Composerを使用

  • 音響部門候補の 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 および 『ベルファスト』 はPro Toolsを使用

「20年以上にわたるAvidの定番編集システムなしには何もかも不可能でした。」

ACE編集者のマイロン・カースタイン氏とアンドリュー・ワイスブラム氏

 

「工程の全段階でAvidのソフトウェアとハードウェアを使用しました。サウンドトラックは、本当にこのワークフローから恩恵をうけました。」

ロバート・マッケンジー氏

メディアテクノロジーのリーダー Avid® (Nasdaq: AVID) は、第94回アカデミー賞® において、作品賞受賞 『コーダ あいのうた』 をはじめ、Avidのツールを使用し、作品賞候補に輝いたお客様の素晴らしい功績を称え、お祝い申し上げます。

 

編集賞部門では、受賞した 『DUNE/デューン 砂の惑星』 のジョー・ウォーカーを含む全ての候補者が、業界で最も使用されているビデオ編集ソフトウェア、Avid Media Composerを使用して作品を編集しました。

 

ACE編集者のマイロン・カースタインとアンドリュー・ワイスブラムは、脚本家ジョナサン・ラーソンのポピュラーな自伝ミュージカル作品 『tick, tick…BOOM! : チック、チック…ブーン!』 でノミネートされました。

 

「アカデミー賞編集賞にノミネートされて光栄です」 と2人のエディターは話します。

 

「この映画は、ジョナサン・ラーソンの人生を讃えるだけでなく、芸術の制作過程を明らかにするものです。ジョナサンの過去、現在、保存された映像やミュージカルのシーケンスを織り交ぜて、シームレスに編集するよう心掛けました。フォッシー、ソンドハイム、リンそしてラーソンに触発された複雑なノンリニア物語です。20年以上にわたるAvidの定番編集システムなしには何もかも不可能でした。」

 

音響賞部門にノミネートされた 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 のリチャード・フリン、ロバート・マッケンジー、タラ・ウェブ、および 『ベルファスト』 のデニース・ヤーデ、サイモン・チェイス、ジェームズ・マザー、ニヴ・アディリは、業界標準のデジタル・オーディオ・ソフトウェア、Avid Pro Toolsを使って、作品のサウンドに命を吹き込みました。

 

『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 でサウンド・エディターを指揮したマッケンジーは、Avid S4でオーディオをプレミックスし、Avid S6を使ってソフトキーやレイアウトをインポートしました。「『パワー・オブ・ザ・ドッグ』 での皆の仕事を誇りに思います。工程の全段階でAvidのソフトウェアとハードウェアを使用しました。サウンドトラックは、本当にこのワークフローから恩恵をうけました、アカデミー賞にノミネートされ、皆、身の引き締まる思いです。特に、オーストラリアの女性リレコーディング・ミキサーがノミネートされたのは初めてとのことで、大変うれしく思います。おめでとう、タラ・ウェブ!」

 

Avid CEO兼社長のジェフ・ロシカ(Jeff Rosica)は以下のように述べています。

「映画業界がAvidの制作ツールやソリューションを採用して、アカデミー賞のノミネート作品や受賞作品に命を吹き込み続けていることを光栄に思います。今年は、8部門の表彰が生中継されませんでしたが、音響賞や編集賞などの部門がパワフルな映画制作には不可欠であることをファンや視聴者に知ってもらい、祝福したいと願っています。このような素晴らしい編集の功績なくして、優れた映画制作はあり得ません。」

 

映画編集のコミュニティは、30年にわたりMedia Composerに信頼を寄せ、その技術において卓越した成果をあげてきました。1996年、Avidユーザーがアカデミー賞編集賞を初めて受賞し、1998年には映画編集におけるMedia Composerのコンセプト、システム・デザイン、エンジニアリングで、Avidがオスカーを受賞しました。

 

Avidのアーティスト・リレーションズを率いるマット・フューリー(Matt Feury)がホストを務めるThe Rough Cutポッドキャストでは、映画やテレビのトップエディターがその技を語っています。どうぞ、お聴きください。
最近のポッドキャストでは、『DUNE/デューン 砂の惑星』、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』、『tick, tick…BOOM! : チック、チック…ブーン!』 などの受賞作や話題作を手掛けたクリエイターたちが登場しています。

©2022 Avid Technology, Inc. 無断転載・複写を禁じます。 Avid、Avidロゴ、Avid NEXIS|EDGE、Avid Media Composer、Avid NEXISは、米国あるいはその他の国におけるAvid Technology, Incまたはその子会社の商標または登録商標です。AdobeおよびAdobe Premier Proは、米国あるいはその他の国における商標または登録商標です。アカデミー賞とオスカーは、映画芸術科学アカデミーの登録商標およびサービスマークです。その他の商標はすべて、各所有者に帰属します。製品の機能、仕様、システム要件、および販売形態は、予告なく変更されることがあります。

Media Composerについて

一流の映画、テレビ、放送局のエディターが使用するツールでストーリー制作を加速します。HDやハイレゾの編集もこれまでになくスピーディかつ簡単に行えます。




【News Release】パラマウント・グローバルが、Avidのマネージド・クラウドを活用して ビデオ・コンテンツの制作オペレーションを変革

~パラマウントは、Avidが提供するクラウド・ホスト型の技術ソリューションにより、
制作チームの編集、ストレージ、コラボレーションの規模を全世界で最適化~

 

(バーリントン、マサチューセッツ州 2022年3月17日)

ニュース・サマリー

  • Avidが、業界プラットフォームにフォーカスしたマネージド・クラウド・ソリューションの提供拡大を発表

  • パラマウント・グローバルは、ビデオ・コンテンツ制作用にAvidのマネージド・クラウド・ソリューションを世界中の制作チームに提供する契約を締結

  • 両社の新しいクラウド・サブスクリプション・サービス契約は、パラマウント・テック(Paramount Tech)の 『クラウド・ファースト』 の考え方をサポート

「クラウドが業界にもたらす新たな枠組み(パラダイム)は、オペレーションを再構築、制作ワークフローを革新、クラウド制作エコシステムを推進して、コンテンツの可用性を加速します。Avidのマネージド・クラウドは、エンドユーザー・ツール、制作プラットフォーム、ワークフロー管理をスケーラブルなクラウド・サブスクリプションにまとめて、どこからでもコラボレーションできる俊敏性、スピード、機能を提供します。」

パラマウント・グローバル社バイスプレジデント&CTO、フィル・ワイザー(Phil Wiser)氏

コントロール室の女性

Avid編集室で作業するエディター

メディアテクノロジーのリーダー Avid® (Nasdaq: AVID) は、業界プラットフォームにフォーカスしたマネージド・クラウド・ソリューションの提供拡大を発表しました。世界最大級のメディア&エンターテインメント・コンテンツの制作、提供者であるパラマウント・グローバル (Nasdaq: PARA, PARAA)は、ビデオ・コンテンツ制作用にAvidのマネージド・クラウド・ソリューションを世界中の制作チームに提供する契約を締結しました。

 

パラマウント・テックの 『クラウド・ファースト』 の考え方をサポートする両社の新しいクラウド・サブスクリプション・サービス契約は、制作チームをインフラ管理の負担から解放し、素早く拡張できる一元化されたリソースにより、制作オペレーションを変革します。Microsoft Azureクラウド・プラットフォーム上で提供されるAvidのマネージド・プラットフォームは、ビデオ編集ツール、コンテンツ管理プラットフォーム、共有ストレージをサポートします。世界中から日々、番組、プロモーション、
MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードなど世界規模のビックイベントでコラボレーションする数百人ものコントリビューター、
エディター、プロデューサーからなるチームが、これらのツールを利用できるようになりました。

パラマウント・グローバルのバイスプレジデント兼CTOのフィル・ワイザー(Phil Wiser)氏は、以下のように述べています。

「クラウドが業界にもたらす新たな枠組み(パラダイム)は、オペレーションを再構築、制作ワークフローを革新、クラウド制作エコシステムを推進して、コンテンツの可用性を加速します。

Avidのマネージド・クラウドは、エンドユーザー・ツール、制作プラットフォーム、ワークフロー管理をスケーラブルなクラウド・サブスクリプションにまとめることで、どこからでもコラボレーションできる俊敏性、スピード、機能を提供します。俊敏性と効率性のさらなる向上により、地理的に分散してパラマウント・コンテンツを制作するチームの変化するニーズに対応できます。」

 

オープンな環境を構築して、Avidとサードパーティ製編集ツールのユーザー間でのコラボレーションを確保するところからAvidとクラウドへの旅をスタートしたパラマウントは、コロナ禍の到来で、事業の継続性を求めてリモート編集を確立しました。両社の新たな契約により、ヨーロッパ、アジア太平洋地域、米国のパラマウント制作チームは、オープンなAvid MediaCentral®制作プラットフォーム、Avid Media ComposerおよびAdobe Premiereビデオ編集ソフトウェア、Avid NEXIS®メディア・ストレージ(すべてAvidがクラウドで管理)でテレビ番組や他のコンテンツを制作できるようになりました。

 

Avid CEO兼社長のジェフ・ロシカ(Jeff Rosica)は、以下のように述べています。
「クラウドに向けてパラマウントとは概念実証から始めましたが、コラボレーションの広がりは、この業界がクラウドを学び、応用して、制作チームが望むさまざまな方法を飛躍的に改善しているスピードをそのまま表しています。

Avidは、業界全体での導入を促進しながら、パラマウントがオンプレミス運用の限界をはるかに超えて、クラウドでコンテンツ制作のビジョンを実現できるようMicrosoftとのクラウド・コラボレーションのパワーを使い支援していけることを嬉しく思います。」

 

Avidは、Microsoftとの長年にわたるStrategic Cloud Alliance(戦略的クラウド提携)から、クラウドでの大規模メディア制作に対応する製品サービスを提供しています。製品サービスには、迅速に展開可能なマネージド・クラウド・プラットフォーム、Avid | Edit On Demand™などのオンデマンド・サービス、制作コミュニティ向けの認定クラウド・ワークフロー、お客様のクラウド運用に関する独自ビジョンの実現を支援するコンサルティング・プロジェクトCloud Incubationなどが含まれます。詳細はこちらをご覧ください。

 

パラマウント・グローバルについて

パラマウント・グローバル (NASDAQ: PARA, PARAA)は、全世界の視聴者に向けてプレミアムなコンテンツとエクスペリエンスを作り出す世界有数のメディア&エンターテインメント企業です。大手のスタジオ、ネットワーク、ストリーミング・サービスを通じて展開するパラマウントの顧客ブランドには、CBS、Showtime、Networks、Paramount Pictures、Nickelodeon、MTV、Comedy Central、BET、Paramount+、Pluto TV、Simon&Schusterなどが含まれます。パラマウントは、米国テレビ視聴者の最大シェアを占め、業界屈指の重要かつ広範なテレビ番組と映画作品のライブラリを誇ります。革新的なストリーミング・サービスやデジタル・ビデオ製品に加えて、同社は制作、配信および広告ソリューションにもパワフルな能力を提供します。

©2022 Avid Technology, Inc. 無断転載・複写を禁じます。 Avid、Avidロゴ、Avid | Edit On Denamnd, Avid NEXIS、MediaCentral、Avid Media Composerは、米国あるいはその他の国におけるAvid Technology, Incまたはその子会社の商標または登録商標です。MicrosoftおよびMicrosoft Azureは、Microsoftグループ企業における商標です。AdobeおよびAdobe Premier Proは、米国あるいはその他の国における商標または登録商標です。その他の商標はすべて、各所有者に帰属します。製品の機能、仕様、システム要件、および販売形態は、予告なく変更されることがあります。

Media Composerについて

一流の映画、テレビ、放送局のエディターが使用するツールでストーリー制作を加速します。HDやハイレゾの編集もこれまでになくスピーディかつ簡単に行えます。




ユーザーレポート:仙台放送 – Avid | Edit On Demandは ゲームチェンジャーとなるか?

翌日には使用開始

 

毎年沖縄県久米島で行われてきた東北楽天ゴールデンイーグルスの春季キャンプは、新型コロナウイルス感染拡大 の影響により、2021年より沖縄県の金武町に場所を移しています。宮城県仙台市の株式会社仙台放送にとって、この春季キャンプの取材は毎年の重要な仕事の一つです。

 

「これまでは、キャンプ取材用に機材一式をレンタルしていました。外付けHDDに保存した撮影素材をPCにインストールされたMedia Composerで編集した後、伝送システムを使って本社に伝送していました。しかし、今回希望していたマシンが借りられず、また物理的な輸送にはコストもかかります」(株式会社仙台放送 技術局 映像制作部 西崎 光一 氏・以下同)

 

そこで西崎氏はEdit On Demandのことを思い出しました。Avid | Edit On Demandはクラウド向けに最適化されたMedia ComposerソフトウェアとAvid NEXISストレージを備えたSaaSパッケージであり、希望するMedia Composerの台数とAvid NEXISの容量を決めるだけで、月額のサブスクリプションでクラウド環境を使うことができます。Avidでは、2021年5月から2週間の無償トライアルの受け付けを開始していました。

 

「Edit On Demandは以前から知っていて、一度使ってみたかったのです。例えば番組で編集システムを一時的に増やしたいということはよくあり、そのような状況ではEdit On Demandはとてもいいシステムだと思っていました。そこに今回のキャンプ取材とEdit On Demandのトライアルがあり、いい機会なので試してみたいと思いました」

 

販売代理店である伊藤忠ケーブルシステム株式会社に相談し、トライアル使用の申し込みをしたのは2022年1月31日。翌2月1日にはEdit On DemandのアクセスURLが届き、すぐに使用を開始することができました。

 

PCとU2さえあれば何も要らない

沖縄・キャンプ地の共同の仮設編集室

沖縄で取材をした映像素材は、Edit On Demandに含まれるアップロードツール・FileCatalystを使ってクラウド上に転送します。

 

「いわゆるFTPツールのような簡単さで、Webブラウザーに表示されるローカルの素材を選んで『Upload』ボタンを押すだけです。『こんなに簡単でいいのか』と思いました」

 

その転送速度も目をみはるものでした。

 

「これまでは他社製の転送ツールを使っていたのですが、それと比べても非常に高速です。さらに、ファイルを大量に転送する場合でも、1つのファイルが転送されたらすぐにMedia Composerで取り込みを開始でき、その間も別のファイルを転送し続けられるので、アップロード時間はまったく気になりませんでした」

 

アップロードされた素材をもとに、 そのままクラウド上のMedia Composerで編集を開始します。

 

「そのために持っていったのは、5-6万円の小さなノートPCだけです。最初は編集担当スタッフにも『これで編集できるの?』と不安がられましたし、私も経験がなかったので、パフォーマンスが足りなかったときのことも考えてレンタルした機材も一緒に持っていきました」

実際の編集に使用した機材

しかし、その心配は必要ありませんでした。

 

「現場で編集した担当スタッフは『いつもの編集機と変わらず、編集中の違和感はまったくない』と言っていました。結局、『明日もあさってもこれを使いたい』とのリクエストで、2月7日から11日までのメインのOA素材はすべてこれで編集しました。PCと(XDCAMドライブの)U2さえあれば、他には何も要らないのです」

(入り口を挟んで右)他局の持ち込み機材(左)仙台放送の機材

編集が完了したら、クラウド上のAvid NEXISストレージに完パケをエクスポートし、仙台側でそれをダウンロードします。

 

「本来ならここで伝送なのですが、ファイルはすでにクラウド上にあるのでその必要はありません。今回のトライアルではクラウド上にMedia Composerを2台置いたのですが、そのもう一台の方を仙台で開いて『あぁ、ここまで出来たんだな』と確かめたりもしていました」

 

 

本当にとてもいいシステムでした

 

このトライアルの経験は、さまざま な人にインパクトを残したようです。

 

「興味深かったようで、社内でもいろいろな人が来て見ていきました。若手のスタッフたちは完パケのダウンロードを積極的にやっていました。面白かったんだと思います」

 

もちろんそれは、西崎氏にとっても同じです

 

「仕事のやり方を変えられる、素晴らしいシステムだと思いました。例えば特番や単発について、オペレーションをお願いする人が社内にいないことがあります。ロケが東京と仙台で、編集が仙台、などという場合、これはとても有効だと思います。物理的な設置が必要ないので工事コストも工事期間も必要なく、必要なときだけ使って、終わったら契約を止めればいい。固定資産にならず運用費でカバーできるので、費用管理的にも楽です。個人的には、固定で必要な数台だけを会社に残して、あとはすべてこれにしたいくらいです」

 

より大きなビジョンとしてのDX化への取り掛かりとしても、積極的に活用できそうです。

 

「例えば系列がこのようなシステムを持っていてくれたら、素材をクラウドに送り込み、あとは自由に編集してもらえばいい。今回のように実際に使うのがキャンプ期間だけなら、その期間だけクライアントやストレージのサイズを増減すればいいのです」

 

トライアルを終了したあとの感想として、西崎氏はこのように付け加えました 。

 

「本当にとてもいいシステムでした。未来を体感できたような気がします」

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