ミックス作業中は、メニューやウィンドウを探すことなく、瞬時に視覚確認を行なったりフィードバックを得る必要があります。コンポジットEQカーブ・ディスプレイを取り入れたAvid S6コンソールには、各トラックのEQプラグイン動作にフォーカスしたシンプルなビジュアル・フィードバックが提供されています。Pro Tools 2018では、これと同じEQディスプレイ機能を、その他の新しいステータス表示やナビゲーション・キューと共に搭載しました。

ミキサーは、各チャンネル・ストリップにEQグラフ・パネルを使い、プラグイン・ウィンドウを開かずに、複数トラック全体のEQ設定とオートメーションを見ることができます。ハードウェア・コントロール・サーフェスからEQ操作する、または大規模な自動ミックスを管理する場合などには大変便利です。さらに、EQカーブは、トラックの全てのEQとフィルターを組合せて、複数のプラグインの効果を示す新たな独自の方法を提供しています。

カーブ・ディスプレイは、Pro Tools標準搭載のEQだけでなく、全てのプラグインに有効です。McDSP、Sonnox、FabFilter等、この記事を書いている時点で既にいくつかのサードパーティ・プラグインが、このディスプレイを活用可能となっています。

センドがプリフェーダー・モード時、ミキサー上のセンド・ポイントが青く表示されるようになりました。これで、ウィンドウやセンドを開くことなく、トップレベルから一目で状況を把握できます。

カラー・コーディングは、エディット・ウィンドウのオートメーション・レーンの操作を改善するシンプルで効果的な方法としても使用されています。最近ではPro Toolsのミキシング用プラグインのパラメーター全てをートメーション可能に設定するケースが増えています。これにより、ダイナミックな変化やスナップショットを素早く加えることができるようになりますが、同時にトラック・ビュー・セレクターにたくさんのオートメーション・レーンが作成されることにもなります。Pro Tools 2018では、セッション上でオートメーションが書き込まれているパラメータが、オレンジ色のテキストで表示されるようになりました。これにより、オートメーション編集を行なう際、データが書き込まれているレーンへ直接移動することが簡単に行なえるようになっています。